歌ってみたのスケジュールの組み方

歌ってみたのスケジュールの組み方

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歌ってみたを1本出すまでにやることは決まっています。曲を決めて、録って、MIXして、動画にして、投稿する。工程そのものは調べればすぐ出てきます。それなのに完成しない、あるいは「そろそろ出す」と言ってから1か月以上たってしまう。原因の多くは、工程を知らないことではなく順番と時間配分を決めていないことにあります。

特につまずきやすいのが、自分以外の人が関わる部分です。MIXもイラストも動画も、依頼した時点でこちらの手を離れます。相手には相手の予定があるので、こちらの都合で早めてもらうことはできません。ここを考えずに「録音が終わってから考えよう」と進めると、最後に待ち時間だけが積み上がります。

この記事では、投稿日から逆算してスケジュールを組む方法を扱います。各工程で具体的に何をするかについては歌ってみた1本の作り方【全工程フロー】にまとめていますので、ここでは「どれをいつ動かすか」だけに絞ります。

結論:先に動かすのは「待ち時間が発生するもの」

スケジュールを組むときの原則はひとつです。自分の手で終わる工程はあとからでも詰められるが、人を待つ工程は詰められない。だから待つ工程を先に出します。

種類該当する工程扱い方
待つ工程(外注)イラスト依頼、MIX依頼、動画依頼、エンコード依頼できるだけ早く発注する。納期は相手基準
自分で終わる工程選曲、キー決め、練習、録音、告知文の準備外注を待つ間に並行して進める
順番が動かせない工程録音 → MIX、MIX完成 → 動画の音合わせ前工程が終わらないと着手できない。ここが詰まると全体が止まる

この分け方さえできていれば、細かい日程は自分の生活に合わせて調整できます。大事なのは日数の正確さではなく、待つものを先に出しているかどうかです。

まず投稿日を決める(仮でよい)

逆算の起点になるので、最初に投稿日を決めます。ここが決まっていないと、どの工程も「そのうち」になってしまいます。

決め方としては、次のような考え方があります。

  • 何もなければ、今日から4〜6週間後に置く。初めての1本なら余裕をみて長めに
  • 参加したいイベントや企画がある場合は、その締切から逆算する
  • 原曲の公開直後を狙う場合は、期間が短くなるぶん外注を挟まない構成にする

この段階の投稿日は仮で問題ありません。ただし外部に告知するのは、外注分がすべて戻ってきてからにしてください。納期が読めない段階で日付を公表すると、遅れたときに謝る側に回ることになります。

標準的な組み方(投稿日をD日とした逆算)

外注を2つ(イラストとMIX)挟む場合の一例です。日数は目安で、依頼先や時期によって変わります。

タイミングやること種類
D-35〜D-30選曲、キー決め、オフボーカル音源の確認自分
D-30前後イラストを依頼(いちばん先に出す)外注
D-30〜D-20練習、録音環境の準備、仮録り自分
D-20〜D-16本番録音、テイク選び、書き出し自分
D-15前後MIXを依頼(録音データが固まり次第すぐ)外注
D-15〜D-8サムネ案、告知文の下書き、タイトル検討自分(待ち時間で)
D-8前後イラスト・MIXの受け取りと確認、修正依頼があればここ合流点
D-7〜D-3動画編集、サムネ完成、書き出し自分または外注
D-3投稿日を告知、予約投稿の設定自分
D-1最終確認(音量、字幕、概要欄、クレジット)自分
D公開、告知、コメント対応自分

この表で注目してほしいのは、イラスト依頼が録音より前にある点です。イラストは歌と直接関係しないので、録音の進み具合を待つ必要がありません。先に出しておけば、録音とMIXを進めている間に並行して進みます。

工程ごとの注意点

選曲・キー決め(D-35〜D-30)

ここで時間を使いすぎる人が多い工程です。候補を3曲までに絞り、期限を決めて決めるようにします。決まらないまま1週間過ぎると、そのぶんすべてが後ろにずれます。

キーを変える場合は、この段階で音源側の準備も済ませておきます。あとからキーを変えると、録り直しになるだけでなくMIXの依頼内容も変わってしまいます。曲の選び方は歌ってみたの選曲もあわせてどうぞ。

イラスト依頼(D-30前後)

いちばん早く出す工程です。理由は単純で、制作にかかる期間が最も読みにくいからです。ラフ確認や修正のやりとりが入ると、その分だけ日数が伸びます。

依頼するときは、希望納期を「いつまでに欲しいか」ではなく「この日までに受け取れると助かります」と、余裕をもった日付で伝えます。相場や依頼方法は歌い手の立ち絵イラストの依頼方法と相場にまとめていますが、料金も納期も依頼先によって幅があります。実際の条件は各サービスのヘルプ・規約と、依頼先ご本人の掲示内容で確認してください。

練習・録音(D-30〜D-16)

ここは唯一、自分の意志で長さを決められる工程です。逆に言えばいくらでも伸びるので、締切を自分で置く必要があります。

おすすめは、本番録音の日をカレンダーに先に入れてしまう方法です。「納得いくまで練習してから録る」と決めると、納得のタイミングが来ないまま時間が過ぎます。録音日を固定し、それまでにできる範囲で仕上げる、という順番のほうが進みます。

録ったデータは、テイクを選び終えた状態で保存しておきます。あとで「どれが本番テイクか分からない」となると、MIX依頼の段階で手戻りが発生します。

MIX依頼(D-15前後)

録音データが固まったら、間を空けずに出します。ここで数日寝かせてしまうのが、全体が遅れる典型的なパターンです。

依頼時に必要なもの(書き出し形式、オフボーカル音源、要望の伝え方)はMIX依頼の準備ガイドにまとめています。準備が足りないと、依頼してから確認のやりとりが発生し、そのぶん着手が遅れます。渡した時点で作業に入れる状態にしておくのが、いちばん効く時短です。

修正のやりとりが1往復入る前提で日程を組んでおくと安全です。修正回数や追加費用の扱いは依頼先ごとに条件が異なるため、依頼前に確認しておきましょう。

動画編集・サムネイル(D-7〜D-3)

MIXが戻ってきてから着手する工程です。ここを外注する場合は、さらにその先に日数が必要になるので、全体を1週間ほど前倒しして組み直します。

サムネイルの案だけは、MIXを待っている間に考えておけます。イラストが先に届いていれば、その段階で作り始められます。待ち時間に前倒しできる数少ない作業です。タイトルの検討も同じタイミングで進められます。

エンコード・投稿設定(D-3〜D-1)

書き出しと投稿先の設定です。予約投稿の機能や対応形式は投稿先によって異なるので、初めて使う場合は各サービスのヘルプで確認しておきます。

D-1の最終確認では、音量、字幕のずれ、概要欄、そしてクレジット表記の抜けを見ます。この4つは公開後に気づくと対応が面倒なので、必ず前日のうちに通しで確認してください。

告知はどこに挟むか

告知を当日だけで済ませると、公開直後に見てもらえる人数が伸びにくくなります。ただし早すぎる告知は、遅れたときに困ります。次のバランスが現実的です。

  • D-7前後: 曲名は出さず「近いうちに出します」程度。動くのはここから
  • D-3: 日時を確定して告知。この時点で外注分はすべて手元にある状態が前提
  • D-1: サムネイルを見せて予告
  • D当日: 公開直後と、数時間後にもう一度

告知の設計をもう少し細かく考えたい場合は歌ってみた投稿日の告知のしかたを参考にしてください。

ケース別の組み替え方

全部ひとりでやる場合

待つ工程がないので、全体を短くできます。2〜3週間でも組めますが、そのぶん自分で締切を置かないと一切進まない構成になります。工程ごとに日付を決め、カレンダーに入れておくのが確実です。

また、MIXも動画も自分でやる場合は、録音直後にMIXへ入らず1日空けることをおすすめします。録った直後は判断が甘くなりやすく、翌日聴くと気になる点が見えることがあります。

外注が3つ以上ある場合

イラスト・MIX・動画・エンコードをすべて依頼する場合、全体で6〜8週間はみておくと落ち着きます。順番は、イラストを最初、動画を最後に固定します。動画は他のすべてが揃わないと完成しないためです。

依頼先が複数になると、連絡の管理そのものが仕事になります。誰に何を依頼して、いつ返ってくる予定かを1枚のメモにまとめておくと、抜けが減ります。

コラボ・複数人で出す場合

相手の録音待ちが加わるので、自分の録音締切より1週間前を相手への締切として伝えます。全員が同じ日を締切にすると、1人遅れただけで全体が止まります。

また、誰がMIXを依頼するのか、費用をどう分けるのかは、録音を始める前に決めておきます。あとから決めようとすると、完成間際で止まることがあります。

遅れたときにどう戻すか

予定どおりに進まないことは普通にあります。大事なのは、遅れに気づいた時点でどう判断するかです。

  1. 遅れているのが自分の工程か、待ちの工程かを見分ける。 自分の工程なら詰められます。待ちの工程は詰められないので、投稿日をずらす前提で考えます
  2. 投稿日をまだ告知していないなら、迷わずずらす。 告知前ならコストはゼロです
  3. すでに告知しているなら、早めに一度伝える。 当日に黙って落とすより、数日前に「少し遅れます」と伝えるほうが受け取られ方は穏やかです
  4. 削れる要素がないか見る。 凝った編集をシンプルな構成に変えるなど、完成を優先する判断もあります

外注先に催促するかどうかは、伝えていた希望納期を過ぎているかで判断します。過ぎていないうちの催促は避け、過ぎている場合は「進捗いかがでしょうか」と事実確認の形で連絡します。

まとめ

スケジュールの組み方で押さえるのは、この4点です。

  • 投稿日を先に決める。仮でよいが、必ず日付にする
  • 待つ工程(外注)を先に出す。イラストが最優先、動画は最後
  • 自分で終わる工程は、待ち時間に並行して進める
  • 外部への日時告知は、外注分が全部戻ってから

最初の1本は予定どおりにいかないほうが普通です。1本出し終えたら、実際にかかった日数をメモしておいてください。2本目からは、その数字を使って組めるようになります。活動全体の進め方は歌い手の始め方 完全ロードマップも参考にしてみてください。



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