歌枠の待機画面の作り方|配信開始前に流す画面とBGMの用意

歌枠の待機画面の作り方|配信開始前に流す画面とBGMの用意

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歌枠を始めると、配信開始ボタンを押した直後の数分が意外と困ります。まだ誰も来ていないのに歌い始めるのはもったいないし、黙って座っている姿を映すのも落ち着かない。そこで多くの歌い手さんが用意しているのが、配信の最初に流しておく「待機画面」です。

待機画面は、凝った映像でなくてもかまいません。開始時刻と名前が読める1枚の画像があり、OBSで本編の画面とすぐ切り替えられれば、それだけで十分に役目を果たします。この記事では、待機画面に入れておきたい情報、OBSでシーンを分ける手順、画像やループ動画の入れ方、開始時刻の見せ方、待機中のBGMの権利の確かめ方、そして本番に切り替えるときの失敗の防ぎ方をまとめます。

OBSの項目名は、OBS公式ナレッジベースと、OBS Studioの公式の日本語翻訳ファイル(2026年10月時点)で確認した表記です。

待機画面づくりで決める5つのこと

決めることおすすめの形ポイント
画面に出す情報開始時刻・名前・今日の内容途中から来た人にも、何の配信か分かるようにする
OBSの構成「待機」シーンを本編と分けるシーン切り替え1回で本編に移れるようにする
素材画像1枚から始める動きが欲しくなったらループ動画やスライドショーに
BGM利用条件を確かめた音源だけ確かめられない音源は使わない。無音でも問題ない
切り替えの手順マイクのミュート解除とBGMの停止をセットにする毎回同じ順番で行い、切り忘れを防ぐ

最初の1回は、画像1枚と「待機」シーン1つで十分です。慣れてきたら少しずつ足していきましょう。

待機画面の役割と、入れておきたい情報

配信を始めても、リスナーさんが通知に気づいて集まるまでには少し時間がかかります。待機画面は、その「人が集まるまでの時間」をつなぐための画面です。同時に、自分にとっても音声や画面の最終確認をする時間になります。

入れておきたい情報

  • 開始時刻:「21:00から歌います」のように、本編が始まる時刻を書きます。来た人が「どのくらい待てばいいか」が分かると、いったん離れても戻ってきてもらいやすくなります
  • 名前:活動名やロゴ。初めて来た人に、誰の配信かを伝えます
  • 今日の内容:「リクエスト歌枠」「〇〇縛り」など、配信のテーマを一言で
  • ひとこと:「コメントで挨拶してもらえるとうれしいです」など、待っている間にできることがあると場が温まりやすくなります

反対に、情報を詰め込みすぎると、スマホの小さな画面では読めなくなります。文字は大きめにして、要素は3〜4個に絞るのがおすすめです。

待機時間は長くしすぎない

待機画面を流す長さに決まりはありませんが、長く待たせるほど離れてしまう人が増えると考えておいたほうがよいでしょう。数分程度を目安にして、毎回だいたい同じ長さにしておくと、常連のリスナーさんも「始まって少ししたら本編」と覚えてくれます。開始が遅れそうなときは、後で説明するように画面の時刻を書き換えて知らせます。

OBSで「待機」シーンを分ける

OBSの「シーン」は、画面の組み合わせを保存しておく入れ物です。待機画面用のシーンと本編用のシーンを分けておけば、シーンをクリックするだけで画面を切り替えられます。

シーンを作る手順

  1. OBSの「シーン」欄の下にある「+」を押す(または欄の中で右クリック)
  2. 名前を「待機」などにして作成する
  3. 「待機」シーンを選んだ状態で、「ソース」欄の「+」から画像やテキストを追加する
  4. 同じように「歌」など本編用のシーンを作り、マイクや立ち絵、伴奏などを入れる

シーンとソースの名前は、OBSの中で重複できません(公式ナレッジベースの説明より)。「待機_画像」「歌_立ち絵」のように、シーン名を頭に付けておくと後で迷いません。

シーン構成の例

シーン名入れるもの使う場面
待機待機画像、開始時刻のテキスト、(使うなら)BGM配信開始から本編まで
歌立ち絵や背景、曲名テロップ、コメント表示本編
休憩待機画像の流用、「水分補給中」のテキスト途中で少し離れるとき
終了お礼の画像、次回の予定締めのあいさつの後

休憩用と終了用は、待機画面の画像を少し書き換えるだけで作れます。最初から全部そろえなくても、待機と歌の2つがあれば配信はできます。

画像・ループ動画と開始時刻の入れ方

画像1枚で作る(「画像」ソース)

手軽なのは静止画です。「ソース」の「+」から「画像」を選び、「画像ファイル」で用意した画像を指定します。公式ナレッジベースによると、対応している形式はBMP・TGA・PNG・JPEG・JPG・GIFです。画像は配信の解像度(OBSの「設定」→「映像」にある「基本 (キャンバス) 解像度」)と同じ縦横比で作っておくと、引き伸ばしや余白が出にくくなります。

画像の中に開始時刻を直接書き込むこともできますが、毎回作り直すのは手間です。開始時刻は画像に入れず、後で説明するテキストソースで重ねるほうが使い回しやすくなります。

ループ動画で動きを付ける(「メディア」ソース)

背景を少し動かしたい場合は、短い動画を繰り返し再生します。「ソース」の「+」から「メディア」を選び、「ローカルファイル」で動画を指定したら、「ループ (繰り返し)」にチェックを入れます。公式ナレッジベースでは、ループは初期状態でオフとされているので、ここは忘れずに確認しましょう。

  • ソースがアクティブになったときに再生を再開する:初期状態でオン。待機シーンに切り替えるたびに、動画が頭から始まります
  • 非アクティブ時にファイルを閉じる:初期状態でオフ。オンにするとメモリの節約になりますが、再表示のときに少し遅れることがあるとされています

ループ動画は、最後のコマと最初のコマがつながるように作っておくと、繰り返しの切れ目が目立ちにくくなります。動画の中に音が入っている場合は、その音も配信に乗るので注意してください。

告知を順番に見せる(「画像スライドショー」)

次回の予定やSNSの案内など、見せたい画像が何枚かある場合は「画像スライドショー」が使えます。「スライド時間間隔」で1枚を表示する時間を、「トランジション」で切り替わり方を、「ループ (繰り返し)」で繰り返すかどうかを決めます。

絵を描いてもらう場合

待機画面のイラストを絵師さんにお願いする場合は、立ち絵などと一緒に依頼すると、配信全体の見た目をそろえやすくなります。依頼の進め方は立ち絵イラストの依頼方法、依頼文の書き方は絵師さんへの依頼文テンプレートを参考にしてください。配信画面に使うことを依頼の段階で伝えておくと、使える範囲の確認もしやすくなります。

開始時刻はテキストで重ねる

開始時刻は、テキストソースで画像の上に重ねるのがおすすめです。WindowsのOBSでは「テキスト (GDI+)」、MacやLinuxでは「テキスト (FreeType 2)」を使います(公式ナレッジベースより。FreeType 2はWindowsでは非推奨扱いです)。

  1. 「待機」シーンを選び、「ソース」の「+」から「テキスト (GDI+)」を追加する
  2. 「テキスト」欄に「21:00 START」「21時から歌います」などと入力する
  3. 「フォント」で大きさを、「色」と「輪郭」で背景に埋もれない見た目を決める
  4. プレビュー上でドラッグして、画像の空いている場所に置く

カウントダウンを表示したい場合は、カウントダウン入りの動画を用意するか、スクリプトや外部ツールを組み合わせる方法がありますが、仕組みが増えるぶんトラブルの原因も増えます。最初は開始時刻を文字で書いておくだけで十分です。

準備が間に合わず開始が遅れそうなときは、テキストソースをダブルクリックして「21:10ごろ開始します」のように書き換えます。何も言わずに待たせるより、ひとこと知らせたほうがリスナーさんも安心して待てます。

待機中のBGMは、利用条件を確かめてから

待機画面が無音だと「音が出ていないのでは」と心配されることがあり、BGMを流したくなる方も多いと思います。ただし、待機中のBGMは歌枠の中でも権利の確認を忘れやすい部分です。

市販の音源はそのまま流さない

CDや音楽配信で買った曲、他の方の歌ってみた音源などを待機BGMとして流すのは避けましょう。曲そのものの権利とは別に、録音された音源にも権利があるとされていて、配信サイトの契約で歌えることと、音源をそのまま流してよいことは別の話です。考え方は歌ってみたと著作権の記事で整理しています。

YouTubeのオーディオライブラリやフリー素材を使う場合

YouTubeヘルプでは、オーディオライブラリはYouTube Studioから利用でき、ダウンロードした音楽や効果音について説明されています。クリエイティブ・コモンズのライセンスの曲は、動画の説明欄でアーティストのクレジットを表記する必要があるとも書かれています。一方で、ライブ配信で使う場合の扱いは、2026年10月時点のヘルプでは明記を確認できませんでした。ライブ配信で使うときは、曲ごとのライセンス表示とヘルプの最新の説明を確認してください。

フリーBGMの素材サイトも、クレジット表記の要否、ライブ配信での利用、収益化している配信での利用など、条件はサイトごとに違います。使う前に各素材の利用規約を読み、確かめられないものは使わない、という線引きにしておくと迷いません。条件を確認した素材は、サイト名と確認した日をメモしておくと、後で見直すときに役立ちます。

BGMを流すときの音量と流し方

BGMは、本編で話す声より小さめに置き、OBSの音声ミキサーのメーターで確認します。BGMを音楽プレーヤーで流す場合は、そのアプリの音だけを取り込むと、通知音などが混ざりにくくなります。やり方はOBSのアプリケーション音声キャプチャの記事にまとめています。条件を確かめた音源が見つからないときは、無音のまま画面に「まもなく始まります」と書いておくだけでも問題ありません。

本番に切り替えるときの失敗を防ぐ

待機画面でよくある失敗は、画面そのものより「切り替えの瞬間」に起きます。次の3つを、毎回同じ順番で行うようにしましょう。

  1. マイクのミュートを解除する:待機中は音声ミキサーでマイクをミュートにしておき、本編に切り替えるときに解除します。メーターが声に反応しているかを目で確認します
  2. 待機BGMを止める:外部のプレーヤーやデスクトップ音声で流しているBGMは、シーンを切り替えても鳴り続けます。プレーヤー側で止めるのを手順に入れておきます
  3. シーンを「歌」に切り替える:切り替えた後、配信の画面(自分の配信ページ)で映り方と音を確かめます

反対に、待機中にマイクがオンのままだと、準備中の独り言や物音がそのまま配信に乗ってしまいます。待機シーンに切り替えたら、すぐマイクをミュートにする習慣を付けておくと安心です。

操作に慣れないうちは、OBSの「スタジオモード」を使うのも一つの方法です。公式ナレッジベースの説明では、左側で編集中の画面、右側で配信中の画面を確認でき、「トランジション」を押したときに左の画面が配信に出ます。切り替える前に本編の画面を見ておけるので、立ち絵の位置ずれなどに気づきやすくなります。

また、「設定」の「ホットキー」では、シーンの切り替えやマイクのミュートにキーを割り当てられます。歌っている途中でマウスを探さなくてよいように、よく使う操作だけ登録しておくと便利です。本番の前に、限定公開のテスト配信で一連の流れを1回通しておくと、当日の焦りがかなり減ります。配信全体の流れは歌枠の始め方もあわせてご覧ください。

待機画面は「始まるまでの案内板」と考える

  • 待機画面は、人が集まるまでの時間をつなぎ、自分の最終確認にも使う画面
  • 開始時刻・名前・今日の内容の3つが読めれば十分。文字は大きく、要素は絞る
  • OBSでは「待機」シーンを本編と分け、画像は「画像」、ループ動画は「メディア」ソースで「ループ (繰り返し)」をオンにする
  • 開始時刻はテキストソースで重ねると使い回しやすく、遅れるときもすぐ書き換えられる
  • 待機中のBGMは、利用条件を確かめられた音源だけ。ライブ配信での扱いは各素材の規約で確認する
  • 切り替えのときは「マイクのミュート解除→BGM停止→シーン切り替え」を毎回同じ順番で

最初は画像1枚とシーン1つから始めて、配信を重ねながら少しずつ自分らしい待機画面に育てていきましょう。



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