ボイトレについて調べていると、
フェイクという言葉をたまに耳にします。
フェイクを上手く入れられると、
圧倒的な表現力と歌唱力が手に入ります。
「そもそもフェイクって何?」
「上手いフェイクってどうやればいいの?」
フェイクは一般的ではないので、
こんな風に思っている方もいるでしょう。
今回はフェイクについて
わかりやすく解説していきます。
フェイクとは?
フェイクを入れるとは、
自己流のアレンジを加えることです。
本来の曲とは違う音程・リズムで
自由に歌うことを言います。
英語ではFake(フェイク)とは言わず、
Riffs and Runsと言います。
Riffは細かなメロディの装飾のことで、
こぶしやフォールだと思えば問題ないです。
Runsは「リズムが走る」と言うように
リズムを意図的にずらすことです。
アドリブの一種ですが、
基本は原曲に沿って歌います。
感情の高まりを表現するために
楽譜的な決まりを取っ払うイメージです。
フェイクの真髄は
原曲を崩して歌うことにあります。
原曲を大切にしつつ、
個性的な味を加える高等テクニックです。
服で言う「あえて外す」と
フェイクは同じだと思って良いです。
洋服をオシャレに着崩すのは
高いファッションセンスが必要です。
フェイクをどう入れるかは
センスの良さが問われるところです。
フェイクが上手い人の例
フェイクと言えば、
R&Bのイメージがある人も多いと思います。
確かに、フェイクは
R&Bの代名詞とも言えます。
フェイクっていきなり言われても、
イメージがつかない人もいるでしょう。
そこで、わかりやすい動画を
いくつか挙げておきます。
Whitney Houston – I Will Always Love You
(引用元:https://www.youtube.com/watch?v=H9nPf7w7pDI)
Lauryn Hill – Joyful Joyful With
(引用元:https://www.youtube.com/watch?v=OaEH1e_DLm0)
フェイクはフレーズの途中もありますが、
フレーズの終わりに使われることが多いです。
ホイットニー・ヒューストンさんは
ビブラートと併用することも多いです。
上手いフェイクの条件
上手いフェイクを入れる条件は
正確なピッチ移動ができることです。
ビブラートとは違って、
フェイクは音程を滑らかに変えません。
ビブラートやしゃくりが波状であれば、
フェイクは凸凹型です。
フェイクを入れようとして、
ぐちゃっとしてしまうと最悪です。
フェイクを上手く入れるコツ
たくさんのパターンを知る
アドリブを入れると言われると、
とんでもなく難しそうな感じがします。
習得するのに何年もかかって
センスの良し悪しが問われそうです。
自分でアドリブを創り出すのは
難しいかもしれません。
ただ、アドリブも
今までの知識の積み重ねです。
一度も聴いたことがない、
イメージできない音を歌うことは無理です。
フェイクが上手いかどうかは
知っているパターンの違いだけなのです。
フェイクの手札を増やすことを意識して、
いろんな人の歌を聴くと良いです。
繰り返し聴くことで、
フェイクのイメージが固まっていきます。
自分の中で王道パターンを持っておけば、
使いたい時に入れることができます。
試行錯誤をしていくうちに
自分のアレンジができるようになります。
ピッチを移動する練習をする
フェイクを上手く入れる条件は
正確なピッチ移動にあると言いました。
音をズリ上げていくのではなく、
スパッと切り替えることが大切です。
ピッチを正確に切り替える練習は
鍵盤を使って練習するのが一番良いです。
鍵盤で鳴らした音を出す
という練習を繰り返しましょう。
最初はスローテンポでやって、
少しずつ速くしていきましょう。
音程が合っているかわからないという方は
ボーカルチューナーがオススメです。
私も毎日の練習で使っているほど、
良い機能が盛り込まれています。