こんにちは!
歌い手部のりょーやです。
「外郎売」って知っていますか??
外郎売は「ういろううり」と読むのですが、
歌う上での滑舌を良くするために
読み上げると良い、文章です。
今回は、
外郎売(ういろううり)
について解説をしていきます!
外郎売りとは??

「外郎売りってなんだ?」
と、疑問に思った方は多いと思います。
外郎売りとは何かというと、
1700年代前半に作られた
歌舞伎のセリフなのですが、
最近ではこのセリフを滑舌強化のために、
アナウンサーや声優などが
練習に取り入れる傾向にあります。
滑舌にコンプレックスがあったり、
滑舌を強化したい!という方は、
外郎売りを読み上げる練習を、
練習メニューに取り入れるのが良いです!
外郎売りを読み上げる時のポイント

良く勘違いされる方が多いのですが、
外郎売は早口言葉ではありません。
ゆっくりでも構わないので、
忠実に噛まないことを意識して
読むことが大切です。
そして、できるだけ口を大きく動かして
読み上げることも心がけるようにしましょう!
小さい口の動きで読み上げると
口がモゴモゴして
滑舌が悪い発声が
身についてしまいます。
大きく動かして読み上げることを意識することで、
滑舌が良い発声を身につけることができますので、
意識するようにしましょう!
最初は、なかなか噛まずに読むことは
できないと思います。
しかし、しっかりと繰り返し継続して
読む練習をすることで、
だんだんと滑舌を
良くしていくことができますので、
なかなかうまく読めなくても、
諦めず繰り返し読み上げる練習を実践していきましょう!
それでは、読み上げていく
外郎売りの文章をご紹介していきます。
外郎売り 本文
第一段落
せっしゃおやかたともうすは、おたちあいのうちに、
拙者親方と申すは、お立会の中うちに、
ごぞんじのかたも ござりましょうが、
御存じのお方もござりましょうが、
おえどをたって にじゅうりかみがた、
お江戸を発たって二十里上方、
そうしゅうおだわら いっしきまちを おすぎなされて、
相州小田原一色町をお過ぎなされて、
あおものちょうを のぼりへ おいでなさるれば、
青物町を登りへおいでなさるれば、
らんかんばしとらやとうえもん
欄干橋虎屋藤衛門、
ただいまは ていはついたして、えんさいとなのりまする。
只今は剃髪致して、円斉と名のりまする。
がんちょうより、おおつごもりまで、おてにいれまする このくすりは
元朝より、大晦日まで、お手に入れまする此の薬は、
むかし ちんのくにのとうじん、ういろうというひと、わがちょうへきたり
昔ちんの国の唐人、外郎という人、わが朝ちょうへ来たり、
みかどへさんだいのおりから、
帝へ参内の折りから、
このくすりを ふかくこめおき、
この薬を深く籠こめ置き、
もちゆるときは いちりゅうずつ、
用もちゆる時は一粒ずつ、
かんむりの すきまより とりいだす。
冠のすき間より取り出いだす。
よってそのなをみかどより、とうちんこうとたまわる。
よってその名を帝より、透頂香と賜わる。
すなわちもんじには、いただき、すく、においとかいて「とうちんこう」ともうす。
即文字には「頂き、透く、香い」と書いて「透頂香」と申す。
ただいまはこのくすり、ことのほか せじょうにひろまり、
只今はこの薬、殊の外ほか、世上に弘まり、
ほうぼうににせかんばんをいだし
方々に偽看板を出いだし、
いや、おだわらの、はいだわらの、さんだわらの、すみだわらのと、いろいろもうせども
イヤ、小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと、いろいろに申せども、
ひらがなをもって「ういろう」としるせしは、おやかた えんさいばかり。
平仮名をもって「ういろう」と記せしは、親方円斉ばかり。
もしや おたちあいのうちに、あたみかとうのさわへ、とうじにおいでなさるるか、
もしやお立会いの中うちに熱海か塔の沢へ、湯治にお出なさるるか、
または いせごさんぐうの おりからは、
または伊勢御参宮の折からは、
かならず かどちがい なされまするな。
必ず門違かどちがいなされまするな。
おのぼりならば みぎのかた、おくだりなれば ひだりがわ
お上ならば右の方、お下りなれば左側、
はっぽうが やつむね、おもてが みつむね ぎょうくどうづくり。
八方が八つ棟、表が三つ棟玉堂造り。
はふには きくにきりのとうの ごもんごしゃめんあって
破風には菊に桐のとうの御紋を御赦免あって、
けいずただしき くすりでござる。
系図正しき薬でござる。
第二段落
いや さいぜんより かめいの じまんばかり もうしても、
イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、
ごぞんじないかたには、しょうしんの こしょうのまるのみ、
ご存知ない方には、正身の胡椒の丸呑み、
しらかわよふね、さらば いちりゅう たべかけて そのきみあいを おめにかけましょう。
白河夜船、さらば一粒食べかけてその気味合いをお目にかけましょう。
まず このくすりを かように ひとつぶ したのうえに のせまして、
先ずこの薬をかように一粒舌の上にのせまして、
ふくないへ おさめますると いや どうもいえぬは、
腹内へ納めまするとイヤどうも言えぬは、
い・しん・はい・かんが すこやかになりて
胃・心・肺・肝がすこやかになりて
くんぷうのんどよりきたり、こうちゅうびりょうをしょうずるがごとし
薫風候より来たり、口中微涼を生ずるが如し。
ぎょちょう・きのこ・めんるいのくいあわせ、そのほか、まんびょうそっこうあることかみのごとし。
魚鳥・茸・麺類の食い合わせ、その外、万病速効ある事神の如し。
さて、このくすり、だいいちのきみょうには、
さて、この薬、第一の奇妙には、
したのまわることが、ぜんごまが はだしで にげる。
舌のまわることが、銭独楽がはだしで逃げる。
ひょっと したが まわりだすと、やもたても たまらぬじゃ。
ひょっと舌がまわり出すと、矢も楯もたまらぬじゃ。
第三段落
そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるは。
そりゃそりゃ、そらそりゃ、まわってきたわ、まわってくるわ。
あわやのど、さたらなぜつに、かげさしおん、
アワヤ候、サタラナ舌に、カ牙サ歯音、
はまの ふたつは しんの けいちょう、かいごう さわやかに、
ハマの二つは唇の軽重、開合さわやかに、
あかさたな はまやらわ、おこそとの ほもよろお。
あかさたなはまやらわ、おこそとのほもよろお。
ひとつ へぎへぎに へぎほし はじかみ、ぼんまめ ぼんごめ ぼんごぼう
一つへぎへぎに へぎほし はじかみ、盆豆 盆米 盆ごぼう、
つみだて つみまめ つみざんしょ、しょしゃざんの しゃそうじょう
摘み蓼 つみ豆 つみ山椒、書写山の社僧正、
こごめの なかまがみ こごめのなまがみ こんこごめの こなまがみ、
粉米のなまがみ 粉米のなまがみ こん粉米の小生がみ、
しゅす・ひじゅす・しゅす・しゅちん、
繻子・ひじゅす・繻子・繻珍、
おやもかへい こもかへい、おやかへい こかへい こかへい おやかへい、
親も嘉兵衛 子も嘉兵衛、親かへい子かへい 子かへい親かへい、
ふるくりのきの ふるきりくち、あまがっぱか ばんがっぱか、
古栗の木の古切口、雨合羽か番合羽か、
きさまの きゃはんも かわきゃはん、われらが きゃはんも かわきゃはん、
貴様のきゃはんも皮脚絆、我等がきゃはんも皮脚絆、
しっかわばかまの しっぽころびを、みはり はりながに ちょと ぬうて、
しっ皮袴のしっぽころびを、三針はり長にちょと縫うて、
ぬうて ちょと ぶんだせ
ぬうてちょとぶんだせ、
かわらなでしこ のぜきちく、のらにょらい のらにょらい みのらにょらいに むのらにょらい、
河原撫子 野石竹、のら如来 のら如来 三のら如来に六のら如来。
ちょっと さきの おこぼとけに おけつまずきゃるな、ほそどぶに どじょ にょろり。
一寸先のお小仏に おけつまずきゃるな、細溝にどじょにょろり。
きょうの なまだら なら なま まながつお、ちょと しごかんめ、
京の生鱈 奈良生学鰹、 ちょと四五貫目、
おちゃたちょ ちゃたちょ ちゃっと たちょ ちゃたちょ、
お茶立ちょ茶立ちょちゃっと立ちょ茶立ちょ、
あおたけ ちゃせんで おちゃ ちゃと たちょ。
青竹茶筅でお茶ちゃと立ちょ。
第四段落
くるは くるは なにがくる、こうやのやまの おこけらこぞう、
来るは来るは何が来る、高野の山の おこけら小僧、
たぬき ひゃっぴき はし ひゃくぜん てんもく ひゃっぱい ぼうはっぴゃっぽん
狸百匹 箸百膳 天目百杯 棒八百本。
ぶぐ・ばぐ・ぶぐ・ばぐ・みぶぐばぐ、あわせて ぶぐ・ばぐ・むぶぐ ばぐ、
武具・馬具・ぶぐ・ばぐ・三ぶぐばぐ、合わせて武具・馬具・六ぶぐばぐ、
きく・くり・きく・くり・みきく くり、あわせて きく・くり・むきく くり。
菊・栗・きく・くり・三菊栗、合わせて菊・栗・六菊栗、
むぎ・ごみ・むぎ・ごみ・みむぎ ごみ、あわせて むぎ・ごみ・むむぎごみ。
麦・ごみ・むぎ・ごみ・三むぎごみ、合わせてむぎ・ごみ・六むぎごみ。
あの なげしの ながなぎなたは、たがながなぎなたぞ。
あの長押の長薙刀は、誰が長薙刀ぞ。
むこうの ごまがらは えの ごまがらか、まごまがらか、
向こうの胡麻がらは 荏のごまがらか、真ごまがらか、
あれこそ ほんの まごまがら。
あれこそほんの真胡麻殻。
がらぴい がらぴい かざぐるま、おきゃがれ こぼし おきゃがれ こぼうし、
がらぴいがらぴい風車、おきゃがれこぼし おきゃがれ小法師、
ゆんべも こぼして また こぼした。
ゆんべもこぼして 又こぼした。
たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、
たあぷぽぽ、たあぷぽぽ、ちりから、ちりから、つったっぽ、
たっぽ たっぽ いっちょうだこ、おちたら にてくお
たっぽたっぽ一丁だこ、落ちたら煮て食お、
にても やいても くわぬものは、ごとくてっきゅう・かなぐまどうじに、
煮ても焼いても食わぬ物は、五徳鉄弓・かな熊童子に、
いしくま・いしもち・とらくま・とらきす、
石熊・石持ち・虎熊・虎きす、
なかにも とうじの らしょうもんには いばらきどうじが うでくり ごごう つかんで おむしゃる。
中にも 東寺の羅生門には 茨木童子がうで栗五合 つかんでお蒸しゃる。
かのらいこうの ひざもと さらず。
彼の頼光の膝元去らず。
第五段落
ふな・きんかん・しいたけ、さだめて ごだんな、
鮒・金柑・椎茸、さだめて後段な、
そばきり、そうめん、うどんか、ぐどんな こしんぼち、
そば切り、そうめん、うどんか、愚鈍な小新発知、
こだなの、こしたの、こおけに、こみそが、こあるぞ、こしゃくし、こもって、
小棚の、小下の、 小桶に、こ味噌が、こ有るぞ、小杓子、こ持って、
こすくって、こよこせ、おっと がってんだ、こころえ たんぼの かわさき、
こ掬って、こよこせ、おっと合点だ、心得たんぼの川崎、
かながわ、ほどがや、とつかは、はしっていけば やいとをすりむく、
神奈川、程ガ谷、戸塚は、走って行けば灸を摺りむく、
さんりばかりか、ふじさわ、ひらつか、おおいそがしや、
三里ばかりか、藤沢、平塚、大礒がしや、
こいその やどを ななつ おきして、そうてん そうそう そうしゅう おだわら とうちんこう、
小磯の宿を七ツ起きして、早天早々相州小田原とうちん香、
かくれござらぬ きせん ぐんじゅの、はなの おえどの はな ういろう、
隠れござらぬ貴賎群衆の、花のお江戸の花ういろう、
あれ あのはなをみて おこころを、おやわらぎゃっという。
あれあの花を見てお心を、おやわらぎゃっという。
うぶこ、はうこに いたるまで、この ういろうの ごひょうばん、 ごぞんじないとは もうされまい。
産子、這う子に至るまで、此の外郎の御評判、ご存知ないとは申されまい。
まいつぶり、つのだせ、ぼうだせ、ぼうぼうまゆに、
まいつぶり、角出せ、棒出せ、ぼうぼうまゆに、
うす、きね・すりばち、ばちばち ぐわら ぐわらと、
臼・杵・すりばち、 ばちばちぐゎらぐゎらと、
はめを はずして こんにち おいでの いずれもさまに、あげねばならぬ うらねばならぬと、
羽目を弛して今日お出での何茂様に、上げねばならぬ売らねばならぬと、
いきせい ひっぱり、とうほう せかいの くすりの もとじめ、やくしにょらいも しょうらんあれと、
息勢引っぱり、東方世界の薬の元締め、薬師如来も照覧あれと、
ほほ うやまって、ういろうは、いらっしゃいませぬか。
ホホ敬って、ういろうは、いらっしゃいませぬか。
外郎売はどこから来た文章なのか
本文の由来をもう少し補っておきます。外郎売は享保3年(1718年)正月、江戸の森田座で二代目市川團十郎が演じたのが初演とされています。その後、天保3年(1832年)に歌舞伎十八番へ選ばれ、大正11年(1922年)には単独の演目としても上演されるようになりました。
もともとは小田原の「ういろう」という商品を売り口上で紹介する場面の台詞で、人前で長い言葉を途切れさせずに言い切るために作られた文章です。滑舌の練習素材として使われているのは、早口だからではなく、日本語の音の並びがひととおり出てくるうえ、言いにくい並びが意図的に入っているためです。意味を知らないまま音だけを追うより、どんな場面の台詞かを分かって読むほうが、区切る位置を決めやすくなります。
いきなり通しで読まない。段落ごとに区切って進める
全文は長いので、最初から通しで読むと「最後まで読んだ」こと自体が目的になりがちです。次の順番で区切ると、どこがつまずいているのかを見つけやすくなります。
| 段階 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1 | 1つの段落だけを、ゆっくり正確に読む | 1日5分程度から |
| 2 | 同じ段落をスマートフォンで録音して聴き返す | 1回録って1回聴く |
| 3 | 言えなかった行だけを抜き出して繰り返す | 3~5行まで |
| 4 | その段落を通して読み、次の段落へ進む | 段落ごとに数日かけてよい |
速く読むのは最後です。速度を上げるのは、ゆっくりなら100%言い切れるようになってからにすると、あいまいな発音のまま速さだけが身につくのを避けやすくなります。録音を聴き返す手順そのものは録音でセルフ添削するやり方と同じ考え方です。
つまずいた行を、歌のほうに持ち帰る
読んでいて引っかかる場所には、だいたい傾向があります。「にょろり」「のらにょらい」のように同じ子音が連続する行、「ちゃたちょ」のように拗音が続く行、「小棚の小下の小桶」のようにカ行が重なる行などです。どこで引っかかるかをメモしておくと、自分の苦手な音の並びがはっきりします。
歌に持ち帰るときは、読むときと同じようにはいきません。歌はメロディと拍に乗るぶん、言葉を置ける時間が決まっているからです。子音をはっきり出したい行は子音を立てて歌詞を届けるコツ、母音がばらついて聞こえる行は母音を揃えるコツのほうが、そのまま歌の練習につなげやすくなります。外郎売は苦手な並びを見つけるための検査表として使い、直す作業は歌の中で行う——という分担にすると、練習の目的がぶれません。
最後に
いかがでしたか??
外郎売りの文章を
今回お伝えしたことを意識しながら
繰り返し読む練習をすることで、
滑舌を強化することができます。
滑舌を良くしていくためにも、
繰り返し練習を実践していきましょう!























