12月が近づくと、歌枠でもカラオケでも「クリスマスっぽい曲やって!」のリクエストが増えます。実はボカロ・歌い手界隈には、クリスマス・冬をテーマにした名曲がたくさんあります。
この記事では、歌ってみた・歌枠で使えるクリスマス&冬の定番曲を「盛り上げ」「しっとり」「ネタ」の3タイプに分けて紹介します。12月の企画作りにそのまま使ってください。
選曲の考え方:クリスマス枠は「3タイプ」で組む
- 盛り上げ枠:テンポが良くてみんなが楽しくなる曲。配信の前半に
- しっとり枠:冬の切なさを聴かせる曲。中盤〜後半の主役です
- ネタ枠:「クリスマスなんて!」という反骨曲。ボカロ文化ならではのスパイス
30分の歌枠なら「盛り上げ2+しっとり2+ネタ1」くらいのバランスが鉄板です。
盛り上げ枠の定番
好き!雪!本気マジック(Mitchie M)
クリスマス×ボカロの代表格。「人間らしすぎるミク」の調声で有名なMitchie M作品で、ポップで多幸感のあるサウンドは12月の配信の1曲目にぴったりです。リズムの跳ね感を活かして歌いましょう。
Snow Song Show(sasakure.UK × DECO*27)
人気ボカロP同士のコラボによる冬ポップ。かわいらしい掛け合いの構成なので、デュエットやコラボ配信の題材としても優秀です。
ベリーメリークリスマス(天月-あまつき-)
こちらはボカロではなく歌い手発のクリスマスソングですが、歌ってみた文化圏のクリスマス定番として外せない1曲。「歌い手の曲を歌い手がカバーする」文化の入口にもなります(カバー時は権利まわりの確認を)。
しっとり枠の定番
スターナイトスノウ(n-buna × Orangestar)
後にヨルシカとして知られるn-bunaと、「アスノヨゾラ哨戒班」のOrangestarという豪華コラボの冬曲。透明感のある切なさは、冬の夜の配信を締める1曲として抜群です。
ノエル(watoku)
囁くようなウィスパー系の切ないクリスマスソング。ウィスパーボイスの練習成果を見せる曲としても好相性です。
パルピテクリスマス
「クリスマスの高鳴り(パルピテーション)」を描いたキュートな1曲。かわいい系の声質の人が歌うと本領を発揮します。
ネタ枠(クリスマスが嫌いな人向け)
クリスマス中止のお知らせ
ボカロ文化の年末風物詩的ネタ曲。「独り身のクリスマス」を笑いに変える定番で、コメント欄との一体感が生まれやすいのが強みです。リスナーとの距離を縮めたい歌枠でどうぞ。
ほかにも「クリスマスなんかいらない」「祝ってやる」など、反骨系クリスマスソングはボカロの得意ジャンル。あなたのキャラに合う「ひねくれ具合」の曲を探すのも楽しいですよ。
12月の企画アイデア3つ
- イブ・クリスマス当日の歌枠:1年で最も「誰かと過ごしたい夜」= 配信が観られる夜です。「一人で過ごすリスナーの居場所」コンセプトは毎年強い → 歌枠の始め方
- クリスマス歌ってみたの12月中旬投稿:当日投稿より、12月中旬に出して「クリスマスまで聴いてもらう」ほうが再生が伸びます
- サンタ衣装のショート動画:立ち絵のクリスマス差分やサンタ帽アイコンで季節感を演出 → 立ち絵の差分依頼/ショート攻略
準備は11月中に
クリスマス動画を12月中旬に出すなら、11月中の録音開始が逆算の目安です。off vocal音源の入手と権利確認(著作権まとめ)を済ませて、選曲→録音→MIXの流れはロードマップを参考にどうぞ。
季節企画つながりで、ハロウィンボカロ・文化祭ボカロの記事もあわせてどうぞ。
季節曲は「出す日」から逆算して組み立てる
季節の曲がふだんの選曲と大きく違うのは、公開できる期間が決まっていることです。ふだんの曲なら「納得いくまで録り直してから出す」で問題ありませんが、季節曲でそれをやると、間に合わないまま年を越すことになります。そこで、完成度から逆算するのではなく、出す日から逆算して工程を割り振ります。
公開日を先に紙に書いて、そこから前へ日数を戻していきます。時間がかかりやすい工程の目安を表にしました。実際の日数は作業環境や曲の長さによって変わるので、自分の過去の投稿を思い出して調整してください。
| 工程 | 公開日から見た位置 | この工程で決めておくこと |
|---|---|---|
| 選曲と音源の確認 | いちばん早い段階 | 使える音源があるか。ここで引っかかると全部やり直しになります |
| 歌い込み・仮録り | 録音本番の前 | キーを下げるか、どの部分をどう歌うか。ここで迷いを片づけておきます |
| 本録音 | 編集期間を残した位置 | 録り直しの回数に上限を決めておく |
| MIX・動画・サムネイル | 公開日の手前 | 依頼する場合は相手の予定も含めて確保する |
| 予約投稿の設定 | 公開日の前日まで | 当日に作業を残さない |
いちばん崩れやすいのはMIXから公開までの区間です。歌い終えた時点で「あとは仕上げるだけ」と考えてしまいがちですが、実際にはここでいちばん予定が伸びます。MIXを人に頼む場合はなおさらで、相手の混み具合も季節によって変わります。依頼の準備はMIX依頼の準備を、自分でやる場合は歌ってみたMIXのやり方を先に読んでおくと、必要な日数を見積もりやすくなります。
間に合わないと分かったときの判断
途中で日程が足りないと気づくことがあります。そのときの選択肢はおおよそ3つです。
- 規模を落として出す:動画の作り込みを簡素にする、ワンコーラスに切り替えるなど。期間内に出すことを優先します
- 短い動画に切り替える:サビだけを縦型で出す形なら、工程が少なくて済みます
- 翌年に回す:録音まで進んだデータは残しておき、来年の同じ時期に使います
3つ目は失敗ではありません。季節曲は毎年同じ時期が来るので、作りかけの素材が丸ごと来年の貯金になります。無理に間に合わせて粗いものを出すより、判断としては軽い選択です。
シーズンが終わったあと、その動画をどう扱うか
季節曲の投稿でもったいないのは、時期が過ぎた瞬間に手を離してしまうことです。季節が過ぎると再生の勢いは落ち着きますが、翌年の同じ時期には、また探す人が現れます。そこにつながる形で置いておけるかどうかで、その後の扱いが変わります。
| 時期 | やっておくと良いこと |
|---|---|
| シーズン直後 | どの動画がどれくらい見られたかを記録する。翌年の企画の材料になります |
| シーズンの数か月後 | 季節の動画をまとめた再生リストを作り、通年で開ける場所に置いておく |
| 次のシーズンの少し前 | 過去の動画をチャンネル上で見つけやすい位置に戻す。新作の告知と一緒に案内する |
| 毎年 | 同じ企画名で続ける。年ごとの積み重ねが分かる形にしておく |
再生リストにまとめておくと、翌年に1本追加するだけで過去の動画にも人が回りやすくなります。季節企画は、単発ではなく毎年育てる前提で組むほうが扱いやすいと考えておくとよいでしょう。
記録を残すときは、再生数の増減そのものより「いつ動いたか」を見るほうが役に立ちます。何月ごろから伸び始めて、いつ落ち着いたのか。その時期が分かれば、翌年に公開日を決めるときの根拠になります。数字を細かく追いかける必要はなく、月ごとの大まかな動きをメモしておく程度で十分です。
季節曲を出さない時期の使い方
季節企画は年に何度もあるものではありません。空いている時期にできることとして、次の年の候補を控えておく、キーや構成を試しておく、といった準備があります。時期が来てから探し始めるより、ふだん聴いている中で「これは冬に合いそうだ」と感じた曲を書き留めておくほうが、選曲の段階が短く済みます。曲を絞りきれないときの手順は歌う曲の決め方を、そもそもどんな軸で曲を選ぶかは歌ってみたの選曲を参考にしてください。この記事は、季節の曲を「いつ出すか」という時間の設計を担当しています。
同じ曲を毎年出し直してよいか
過去に投稿した曲を、翌年あらためて録り直して出すこともできます。判断の目安は、前回と違うものになるかどうかです。歌い方が変わった、機材や環境が変わった、といった差があるなら、成長の記録として意味を持ちます。逆に、前回とほぼ同じ内容になりそうなら、既存の動画を案内するほうが手間もかかりません。再投稿する場合でも、使う音源の条件は毎回確認しておくと安心です。
まとめ
クリスマスは、1年で最も「歌が誰かの夜を温める」季節です。盛り上げ・しっとり・ネタの3タイプを揃えて、あなたのチャンネルの「12月の風物詩」を作ってみてください。



















