「地声から裏声に切り替えると、
裏声がかすれてしまう…。」
裏声がかすれるという相談は
意外と多いです。
ここで言う「裏声」は
ファルセットのことでしょう。
力強く張り上げるような高い声ではなく、
息の漏れたような柔らかい高い声のことです。
「ファルセットって何だ?」
という方はこちらの記事をご覧ください。
実は裏声がかすれるということは
重要なメッセージが隠されています。
今回は裏声がかすれる原因と
改善法について話します。
裏声がかすれる原因
先ほども言ったように
ファルセットは息漏れの多い裏声です。
声と息のバランスが絶妙でなければ、
ファルセットをキレイに出すことはできません。
裏声がかすれるということは
発声の技術がまだ不完全だと言えます。
腹式呼吸、共鳴、喉を開く、声帯閉鎖など
歌の土台が出来上がっていない可能性が高いです。
裏声がかすれる一番の原因は
声帯がしっかり閉じていないことです。
蛇口に繋がったホースを
例に挙げて考えてみましょう。
蛇口をひねれば、
ホースから水が出てきます。
では、ホースの途中に
穴が空いていたらどうでしょうか?
ホースから出てくる水の量が
減ってしまいます。
同じ水の量を出すためには
水をもっと出さなければなりません。
それだけホースにかかるストレスも
大きくなってしまいます。
実は、これと同じ現象が
声にも起こっている可能性があります。
声帯を閉めることで、
息を声に変換することができます。
声帯がしっかり閉まっていないと、
息が漏れてしまいます。
さっきの例で言うと、
ホースに穴が空いた状態です。
その分、プラスで息を多く出さないと
裏声を出すことができません。
その結果、声帯や喉に負担がかかり、
段々と声がかすれてしまいます。
裏声がかすれる改善法
声帯閉鎖を身につける
正直言うと、もう一度
発声の基礎を見直す必要があると思います。
発声の基礎の中でも、
声帯閉鎖は第一優先でしょう。
声帯を閉じることで、
息を最小限に抑えることが出来ます。
その結果、ラクに綺麗な裏声を
出せるようになります。
声帯閉鎖については
こちらの記事で詳しく解説しています。
鼻歌(ハミング)を出す
裏声を出す練習をする上で、
裏声の感覚を掴むのも大切だと思います。
声と息のバランスが分かれば、
裏声がかすれることも無くなります。
裏声の感覚を掴むには、
鼻歌(ハミング)が効果的です。
鼻歌では声量が小さくても、
キレイに裏声を出せることが多いです。
ハミングについては
こちらの記事で詳しく解説しています。