「歌声がなんか平べったい感じかして、
つまらない歌になってしまう…。」
「表現力をつけたいけど、
どうすればいいかわからない…。」
どんなに音程があっていても、
なんか機械的で音痴に聴こえてしまう。
自分の歌声に表現力がないことに
悩んでいる人は多いです。
そうとは言っても、
どうすれば表現力はつくのでしょう?
とても漠然とした言葉で
どうすればいいかわからないもの。
そこで、今回は表現力をつける方法として
抑揚についてお話します。
抑揚を使えるようになることで、
メリハリのある歌を歌うことができます!
抑揚とは?
そもそも、抑揚とは何でしょうか?
カラオケ採点で見たことはあるけど、
よくわからないという方がほとんどでしょう。
抑揚とは、声の調子を上げたり下げたり、
強めたり弱めたりすることです。
なんか難しいように感じますが、
会話している時に自然に使っています。
「ごめんなさい」という言葉を
例に挙げてみましょう。
ちょっと低めの声で、小さく言うと
本当に反省している雰囲気になります。
ちょっと高めの声で、大きく言うと
怒りながら言っているように感じます。
あまり謝罪の気持ちが
ないように聴こえてしまいます。
このように同じ言葉でも
言い方が違うと聴こえ方が変わります。
このように言い方を変えることを
抑揚をつけることだと思ってください。
抑揚の種類
声質を変化させる抑揚
一言で抑揚をつけると言っても、
3つのタイプがあります。
まず1つ目が、声質を変えて
抑揚をつけるパターンです。
声質とは、
声のキャラクターだと思ってください。
少年っぽい声だとか、
ダンディーなかっこいい声だとか。
かわいい声なのか、
優しそうな声なのかということです。
また歌詞の内容によって、
声質は変わります。
例えば、お別れの失恋ソングを歌う時は
ため息まじりの弱い歌声が良いです。
芯のある力強い高音を出すよりは、
柔らかい裏声の方が似合う。
そういう場面やキャラによって
声を変えることで抑揚をつけます。
声量を変化させる抑揚
その歌の世界観を表現する上で、
声の大きさも大切な要素になります。
例えば、恋人が亡くなってしまった
悲しい別れのシーンを想像してください。
かすかな声で歌えば、
本当に辛い雰囲気になります。
悲しみのどん底で
絶望しているようなシーンになるでしょう。
逆に大きな声で歌えば、
気持ちが溢れ出る雰囲気になります。
その歌詞の内容や歌っている人の性格で
どちらが良いかは分かれます。
音程を変化させる抑揚
嬉しい時、楽しい時は
自然と声が高くなります。
逆に悲しい時、怒っている時は
声が低くなります。
このように普段の会話では
声の高さで抑揚をつけています。
ただ、歌に関して言うと、
メロディーラインで音程は決まっています。
そのため、好きなように
音程を上下させることはできません。
こぶしやフォールなどで
ちょっとした飾りをつけるくらいです。
曲における2つの抑揚
曲全体における抑揚
歌の中で、どのように
抑揚をつければいいのでしょうか?
曲の中でカッコよく抑揚をつける作戦は
主に2つあります。
まず一つ目が、
曲全体を通して抑揚をつけることです。
曲にはそれぞれ、
Aメロ・サビなどグループがあります。
その構成に応じて、
どう強弱をつけるのか考えることです。
よく言われるのが、
サビで一番大きくするということ。
サビが曲の山場なことが多いので、
そう言われています。
Aメロで抑えて歌って、
Bメロではサビに繋げるために大きくしていく…。
曲の構成を考えることで
メリハリのある歌を歌うことができます。
フレーズにおける抑揚
曲全体だけでなくても、
フレーズにも抑揚があります。
同じフレーズの中で強く発音する音のことで
アクセントとも言われます。
アクセントをつけることで、
リズム感が生まれ棒読みっぽくなくなります。
曲の中でリズム感をつけるために
必須のテクニックと言えるでしょう。
抑揚のある歌の例
抑揚は歌に限ったテクニックではなく、
音楽全般に言えます。
特にピアノやギターの演奏は
歌詞がない分、抑揚がわかりやすいです。
また、歌手によっても
抑揚のつけ方は十人十色です。
色々な歌手の歌を聴いて、
自分に合う抑揚のつけ方を学ぶのも良いです。
今回は抑揚がわかりやすい歌として、
『Let It Go』を例に挙げます。
声量・声質・音程の違いに注目して、
抑揚を聴き取ってみましょう。
Idina Menzel – Let It Go
(引用:https://www.youtube.com/watch?v=L0MK7qz13bU)
抑揚のつけ方・コツ
今回は、一番簡単な
声量で抑揚をつけるコツをお伝えします。
そこで、まずは
抑揚という漢字に注目してください。
抑揚は、抑えるパートと揚げるパートの
2つで作られていることがわかります。
ここで注目してほしいのは、
抑えるパートの方です。
人は特に何も意識せずに歌うと、
フルパワーに近い力で歌ってしまいます。
その結果、サビでこれ以上揚げることができず
平坦な歌になってしまうのです。
だからこそ、Aメロなどのパートでは
なるべく声量を抑える。
そして、サビは全力で歌うことで
声量にメリハリのある歌を歌えるようになります。