こんにちは!
歌い手部のレモンです!
「大きな声を出すときはお腹から声を出せ!」
大きな声を出すことを要求されるバイトや仕事、
歌の授業などでこう言われたことはありませんか?
お腹から声を出せと言われても、
イマイチピンとこない人もいると思います。
今回はお腹から声を出す感覚を
つかむ方法とコツについて
書いていこうと思います。
お腹から声を出す感覚がわからない人は
是非読んでください!
お腹から声を出すって?

まずはお腹から出ている声がどんな声なのか、
理解しておきましょう。
- 大きい音量で声がしっかり出ている
- 声に深さや太さなどの響きがある
- 無駄な力みがなく、悠々と声が出ている
正しい発声には主にこの3点が求められます。
この3つの特徴を全て捉えるために
お腹から声を出すことが必要です。
比喩表現である
当たり前ですが、お腹が直接「あー」
とか声を出すわけではありません。
声を作り出すのは声帯です。
あくまでお腹から声を出すというのは
比喩表現であり、正しくは
お腹を使って声を出す、というのが正解です。
お腹から声を出すためのポイント

お腹を使って息をコントロールできている
お腹からという風に表現しているのは、
お腹を使って息を送り出している
状態から来ています。
このお腹を使って息を送り出す技術を
腹式呼吸と呼びます。
腹式呼吸によって膨らんだお腹を、
そのままキープするようなイメージで
じっくりと息を吐いていき、そこに声が乗る、
という感覚です。
お腹にグッと力を入れるのは、
本当に息を絞りきる、最後の最後の時だけです。
通常はお腹が風船のように
膨らんでいる状態をキープするだけなので、
お腹への過剰な力は不要です。
これで肺から息が送られますので、
気道の中にある声帯との間に圧力が生まれ、
この圧力が力強い発声を生み出します。
瞬発的な声でも、
長く声をのばす場合でも、
お腹を使って息を送り出すことで
しっかりと発声することができます。
以下の記事では、腹式呼吸について
詳しく解説していますので、
合わせて読んでみてください。
声の通り道に力みがない
また、しっかりと腹式呼吸ができていても、
喉や首周辺などの声の通り道に、
無駄な力が入っていると
しっかりとした発声はできません。
お腹を使えているのに、
全然高い声や大きい声が出せないという人は
体が十分にリラックスできているか
注意してみてください。
お腹から声を出す感覚をつかむには?

大爆笑する
「笑いすぎてお腹が痛い」
そんな経験ありませんか?
お腹を抱えるほど笑っている時、
大きな声で笑っていますよね。
腹を抱えて大爆笑している時、
人間はお腹から声が出ているのです。
自分の中で1番大きな声を出す
歌う時にはあまり体に力を入れないことが
求められますが、
一度発声法や音程を無視して
自分の中で1番大きな声を出してみてください。
イメージとしては、1km先にいる人を
呼ぶイメージです。
声が小さいと届くわけがないので
思いっきり呼んでみてください。
その時、お腹にヘコーっと力が入りませんか?
それがお腹から声を出すということです。
つかめたかどうかを自分で確かめる方法
お腹から声を出す感覚は、つかめた瞬間よりも「本当につかめているのか」がわからない時期のほうが長くなりがちです。感覚の話は人に見てもらわないと判断できないと思われがちですが、ひとりでも確認できるチェックはいくつかあります。道具はほとんど要りません。
| 確認方法 | やり方 | できているときの手ごたえ |
|---|---|---|
| 手を当てる | 片手をおへその少し上、もう片手を胸に置いて声を出す | 下の手だけが動き、胸の手はほとんど動かない |
| 鏡を見る | 正面を向いて立ち、肩の位置を見ながら息を吸う | 肩と鎖骨が上下しない |
| ティッシュを使う | 顔の前に1枚垂らし、まっすぐ息を当て続ける | ゆれ幅が一定のまま揺れ続ける |
| 壁に背をつける | 背中と腰を壁につけたまま声を出す | 腰まわりが軽く外へ張る感じがある |
| 録音する | 同じ音を10秒伸ばして録り、あとで聴く | 音量と音程が途中で落ちていかない |
すべてを一度にやる必要はありません。手を当てる確認と録音の2つだけでも、変化を追いかける材料としては十分です。うまくいった日の感触を言葉でメモに残しておくと、次の日に再現しやすくなります。
ティッシュを使った確認のコツ
ティッシュを揺らす確認は、息の量ではなく息の安定を見るためのものです。強く吹きつけて大きく揺らすことが目的ではありません。むしろ、小さな揺れ幅を10秒間まったく変えずに保てるかどうかを見ます。途中で揺れ幅が急に大きくなったり、ふっと止まったりする場合は、息を送り出す力が一定になっていないサインとして受け取れます。
体勢を変えて感覚を引き出す
立った姿勢でうまくいかないときは、姿勢のほうを変えてしまうという手があります。立っていると首や肩に力が入りやすく、その力みが感覚をわかりにくくしていることがあるためです。
仰向けになる
床に仰向けになり、膝を軽く立てて、いつもどおりに息を吸ってみてください。この体勢では上半身の重さが床に預けられるため、意識しなくてもお腹まわりが動きやすくなります。その動き方をそのまま覚えて、立った姿勢で再現するという順番です。仰向けで数回呼吸したら、すぐに立ち上がって同じ動きを探す、というのを交互に繰り返すと橋渡しがしやすくなります。
前かがみになる
立ったまま上半身を前に倒し、両手を膝につけた姿勢で声を出す方法もあります。この姿勢だと胸を大きく持ち上げる動きが取りづらくなるため、自然と下のほうで息を扱う形になりやすいと言われています。声を出しながら、ゆっくり上半身を起こしていくと、立った姿勢に感覚を持ち帰りやすくなります。
椅子に浅く座る
椅子の前のほうに浅く腰かけ、背もたれを使わずに座ります。足の裏を床にしっかりつけ、その状態で声を出します。座っていると下半身で踏ん張る動きが減るため、上体だけで何をしているかがわかりやすくなります。長時間やる必要はなく、1回2〜3分で十分です。
「できているつもり」になりやすいポイント
感覚をつかもうとする過程では、目的とは違う動きを覚えてしまうことがあります。よくあるずれを整理しました。
| ありがちな状態 | 何が起きているか | 修正の方向 |
|---|---|---|
| お腹を思いきり突き出している | 形だけを真似ていて、息とつながっていない | お腹の形ではなく、息が出続けているかを基準にする |
| お腹に力を入れ続けている | 固めてしまい、息が出ていかない | 膨らんだ状態を保つだけにとどめ、握りしめない |
| 吸うときに肩が上がる | 上のほうだけで息を入れている | 鏡で肩を見ながら、動かさずに吸える量を探す |
| 声が大きいだけになっている | 音量と支えを取り違えている | 小さい声のままで同じ支え方ができるか試す |
| 長く伸ばすと最後だけ揺れる | 息の残りが少ない区間の扱いが不安定 | 伸ばす秒数を短くして、最後まで揺れない長さから始める |
とくに4番目は見落とされやすいところです。大きな声を出す練習は感覚をつかむきっかけとしては有効ですが、そのまま「大きく出すこと」が目的になってしまうと、小さい声で歌う場面で使えなくなります。感覚が一度わかったら、次は音量を落として同じことができるかを確かめる段階に進んでください。
歌につなげるまでの進め方
感覚がつかめても、曲の中で使えるようになるまでには段階があります。いきなり通しで歌うと、歌詞やリズムに気を取られて感覚が飛んでしまいがちです。次の順で範囲を広げていくと、どこで崩れるかがはっきりします。
- 母音ひとつで、無理のない高さのロングトーンを保つ
- 同じ高さのまま、音量を小さくしたり大きくしたりして変化させる
- 音程を数音だけ上下させながら、支えが変わらないか確かめる
- 歌詞のある短いフレーズ(1行程度)で試す
- Aメロ全体、サビ全体と範囲を広げていく
崩れた段階の一歩手前に戻って繰り返すのが基本の進め方です。1回の練習ですべての段階を進める必要はありません。練習の長さや頻度の考え方についてはボイトレはどのくらいの練習時間を設けるのが良いのかもあわせて読んでみてください。
また、この記事は感覚のつかみ方と、その確認方法を扱っています。曲の中でどのタイミングでどう息を入れるかという実践面については、上手くブレスをするコツで別途まとめています。土台の感覚がつかめたら、そちらに進むと練習がつながります。歌ってみたを始める全体の流れを確認したい方は歌い手の始め方ロードマップもどうぞ。なお、練習中に痛みや強い違和感があるときは中断し、無理に続けないようにしてください。
























