カラオケで歌う時など
あなたはどのようにマイクを持ちますか?
実はマイクの持ち方ひとつで
歌声の聞こえ方は大きく変わることがあります。
というのも、声は
マイクを通してスピーカーから出ます。
マイクを通した声が
人に聞かれる声だと言っていいでしょう。
マイクを上手く使いこなせると、
自分の歌声を良くすることもできます。
そこで、今回は
マイクの正しい持ち方についてお話します。
この記事でマイクのことを知って、
マイクに好かれる持ち方を覚えましょう!
マイクの持ち方は意外と見られている!?
音楽番組でプロの歌手が歌っている時に
マイクの持ち方が気になったことはありませんか?
すごい指の使い方をしている人もいれば、
飲み込みそうなくらい上に持つ人もいます。
また、友だちとカラオケで歌っている時
友だちのマイクの持ち方が気になる人は多いよう。
ちょっとした性格であったり、
心理も覗けてしまえそうなものです。
実際、マイクの持ち方で
その人の性格がわかるという話もあります。
よく話題になることが多いのが
マイクのお尻を上に向けて歌う斜め持ちでしょうか。
自己顕示欲が強く、ナルシストが多いとか。
マイクの持ち方で性格がわかるかは
置いておくとしても、
かなり多くの人が
マイクの持ち方を気にしていることは事実でしょう。
やってはいけないマイクの持ち方
マイクの先を握る
マイクの先の網の部分をグリルと言います。
マイクの先の部分は音を集めるという
大切な役割をしています。
この部分が覆われてしまうと、
音がこもってハウリングしやすくなります。
また音質も悪くなるため、
できるだけ触れないようにしましょう。
音楽番組などで先を持っている歌手の方も
見かけることがあります。
ただ、これはプロ歌手の技術力であったり
音響スタッフがいてできるワザです。
なので、歌の練習をしているのであれば
真似しない方が良いでしょう。
マイクのお尻の部分を持つ
じゃあ下の部分を持てば良いのかというと
そういうわけでもありません。
カラオケで使うマイクは
ワイヤレスのものがほとんどでしょう。
ワイヤレスマイクはマイクの下の部分に
データを送信する部分があります。
そのため、下の部分を塞いでしまうと
データが正しく送信できない可能性があります。
マイクを斜めに持って歌う
マイクには指向性と言って、
音を拾う方向が決まっています。
また、カラオケなどで良く見るマイクは
ダイナミックマイクと言います。
ダイナミックマイクは正面の音は拾いますが、
それ以外の方向の音はほとんど拾いません。
つまり、まっすぐ歌わないと
音をあまり拾ってくれないわけです。
マイクのお尻の部分を上に上げて、
斜めに歌う持ち方はあまり良くないです。
マイクに声を拾ってもらうために
無駄な声量を出していることになります。
声量がないと悩んでいる方は
マイクの持ち方を意識すると良いでしょう。
正しいマイクの持ち方
マイクの真ん中を持つ
先ほど説明したように
先の方もお尻の方も持たないほうが良いです。
マイクの真ん中の棒の部分を
しっかりと持つことが大切です。
マイクと口は5cmほど離す
マイクと口の距離も大切です。
マイクと口がついていると
音質が悪くなってしまいます。
また人と一緒にカラオケに行っていて、
マイクが口についていると嫌な人もいるはず。
衛生的に考えても、マイクを
口につけるのは良くないでしょう。
口とマイクを平行に持つ
また先程言ったように
マイクには方向性があります。
マイクをまっすぐ持つことで
しっかりと音を拾ってもらいましょう。
場面が変われば、持ち方の条件も変わる
マイクの持ち方は「これが唯一の正解」と決まっているものではなく、どこで、何のために歌うかで優先すべきことが変わります。カラオケでそのまま通用する持ち方が、録音では扱いにくいこともあります。
| 場面 | 使うマイクの傾向 | 優先したいこと | 持ち方の目安 |
|---|---|---|---|
| カラオケ | ワイヤレスのダイナミックマイク | ハウリングを起こさない、送信部を塞がない | 本体の中央を軽く握り、まっすぐ口に向けます |
| 宅録(歌ってみた) | コンデンサーマイクやUSBマイク | 手や服の擦れる音を入れない | そもそも持たず、スタンドに固定するのが基本です |
| ライブ・路上 | 有線のダイナミックマイク | スピーカーとの位置関係、ケーブルの取り回し | 中央を持ち、ケーブルは手の中で一度たわませます |
| 歌枠・配信 | 据え置きのマイク | 距離を一定に保つ、机の振動を拾わない | 手で持たず、アームやスタンドで固定します |
カラオケの持ち方の感覚をそのまま宅録に持ち込むと、手の動きがそのままノイズとして記録されてしまうことがあります。逆に、宅録に慣れた人がカラオケで極端に口を近づけると、こもった音になりやすくなります。同じ「正しい持ち方」でも、場面ごとに理由が違うと理解しておくと切り替えやすくなります。カラオケでの録音を試したい方はカラオケでの録音のやり方もあわせてどうぞ。
指向性と距離を「操作」として使う
ダイナミックマイクが正面の音を中心に拾うという性質は、正しく持つための理由であると同時に、表現のために使える道具でもあります。距離と角度を意図的に変えると、音量と質感をコントロールしやすくなります。
| マイクとの距離 | 起こりやすいこと | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ごく近い(触れそうな距離) | 低音が強調され、こもった印象になりやすい | ささやくような表現。ただし多用は避けたいところです |
| 指2〜3本ぶん程度 | 声の輪郭が出やすく、扱いやすい | 通常のパート全般 |
| 拳1つぶん以上 | 音量が下がり、周囲の音の比率が上がる | 張り上げるサビ、大きな声を出す箇所 |
| 角度をつけて口の横へ | 息が直接当たらなくなる | 「パ」「バ」行で風の音が入るとき |
近づくほど低音が強く出る現象は近接効果と呼ばれ、マイクの構造上よく知られています。声が細いと感じる人が少し近づくと厚みが出やすくなる一方、近づきすぎるとモコモコした音になりやすいので、ちょうど良い距離は自分で録って探すのが確実です。マイクそのものの特性を知りたい方はダイナミックマイクの選び方を参考にしてください。
サビで離す・静かな箇所で寄せる
大きな声を出すときにマイクを少し離し、小さく歌うときに寄せると、音量の差がならされて聴きやすくなります。プロの歌手が歌いながらマイクを動かしているのは、この調整をしていることが多いとされています。最初は「サビの頭で少し離す」だけでも構いません。動かす量よりタイミングを揃えるほうが効果を感じやすいです。
宅録では「持たない」という選択
歌ってみたの録音に限れば、マイクを手で持つメリットはほとんどありません。手で持つと次のような音が入りやすくなります。
- 指が本体をこする音、爪が当たる音
- 袖や服がマイクに触れる音
- 持ち替えたときの位置ずれによる音量の変化
- 体が動くことで生じる、口とマイクの距離の揺れ
スタンドに固定すれば、これらはまとめて防ぎやすくなります。さらに、口とマイクの間にポップガードを挟むと、破裂音の風が当たりにくくなります。マイクを机の上に直接置く場合は、キーボードや足の振動が本体に伝わることがあるため、下に厚みのあるものを敷くか、アームで浮かせると安定しやすいです。
それでも部屋の反響が気になる場合は、持ち方ではなく環境側の問題であることが多いです。宅録の防音・吸音対策で、手をつけやすいところから整えてみてください。配信で歌う場合の機材の置き方は歌枠の始め方にまとめています。
自分の持ち方を確認する方法
持ち方は自分では見えない部分が多いので、確認には記録が役立ちます。次の手順なら、特別な機材がなくても試せます。
- スマホを固定し、歌っている自分を正面と横から撮影します。
- 撮った映像を音を消して見て、マイクの角度が下や横を向いていないかを確認します。
- 次に映像を見ずに音だけを聴き、こもり・風の音・こすれる音がないかを確認します。
- 気になる音があった箇所を映像で見返し、そのとき手や体がどう動いていたかを照らし合わせます。
- 1つだけ直して録り直し、前のテイクと聴き比べます。
一度に複数直そうとすると、何が効いたのか分からなくなります。変えるのは毎回1つだけにしておくと、原因と結果が結びつきます。録音時の入力の強さが原因で音が割れている場合は持ち方の問題ではないので、録音レベルとゲインの設定もあわせて確認してみてください。
直しても変わらないと感じたら
持ち方や距離を整えても、思ったような響きにならないことはあります。その場合、原因が発声そのものにあることも考えられますが、自分の声を客観的に判断するのは簡単ではありません。第三者に聴いてもらう手段のひとつとして、ボイトレ教室の比較記事で、体験レッスンの内容や料金の考え方を見比べてみるのも選択肢です。独学で続けるか、一度見てもらうかを決めるだけでも、次に何をするかがはっきりしやすくなります。
マイクの「軸」を口のどこに向けるか
持ち方の話は距離で語られがちですが、同じ距離でもマイクの軸がどこを向いているかで入ってくる音は変わります。軸とは、マイクの先端から真っすぐ伸びる向きのことです。
基本は、この軸を口の正面に向けることです。単一指向性のマイクは軸の方向をいちばん素直に拾うため、軸が口からずれるほど、声は小さくなるだけでなく、こもった質感に寄っていきます。
| 軸の向き | 起きやすいこと |
|---|---|
| 口の正面 | 基本の位置。声の成分がそろって入る |
| 斜め45度あたり | 破裂音や息が直接当たりにくくなる。サ行や息の音が気になるときに使える |
| 口の真下から見上げる | あごの下を向くため声がこもりやすく、顔も上がりやすい |
| 口の真上から | 鼻に近い位置を拾い、声が細く聞こえやすい |
ここで気をつけたいのが顔の角度です。マイクを低く構えると、無意識に顔を持ち上げて軸を合わせにいってしまいます。あごが上がった姿勢は歌いやすい形とは言えないため、顔の角度でマイクに合わせるのではなく、マイクの高さを手で合わせるほうが結果的に安定します。鏡やインカメラで、あごのラインが上がっていないかを見ておくと分かりやすい部分です。
なお、口とマイクをどれだけ離すか、サビでどう動かすかは録音側の設計と関わるため、歌ってみた録音での声量コントロールにまとめています。
ワイヤレスと有線で、触ってはいけない場所が変わる
持ち方そのものは同じでも、マイクの種類によって手が触れると困る場所が違います。カラオケやライブで借りたマイクを使うときに差が出るところです。
| 種類 | 手が触れると困る場所 | 持つときの対処 |
|---|---|---|
| ワイヤレス | 本体下部の電源スイッチ。握り込んだ拍子に切ってしまうことがある | スイッチより上、本体の中央付近を持つ |
| ワイヤレス | 下部にある送信部。覆うと電波が届きにくくなる機種がある | 下端を手のひらで包まない |
| 有線 | ケーブルの差し込み口付近。ここに力がかかると傷みやすい | 根元を引っ張らず、手の中で一度たわませる |
ワイヤレスでもうひとつ見ておきたいのが電池です。長時間の使用で電圧が下がると、音が途切れたりノイズが混ざったりすることがあります。自分のイベントで使うなら、本番前に新しい電池へ替えておくほうが確実です。借りたマイクで途中から様子がおかしくなった場合は、歌い方ではなく機材側の可能性を先に疑って問題ありません。
有線の場合は、足元の取り回しも持ち方の一部です。ケーブルを足で踏んだ状態で動くと、差し込み口に力が集中します。ケーブルは自分の後ろ側に流し、余りは足元にまとめないのが基本です。断線したケーブルは音が出たり出なかったりする状態になりやすく、原因の切り分けに時間を取られます。ケーブル側の選び方はマイクケーブル(XLR)の選び方を参照してください。
持ち方を直しても音が回ってしまう、キーンという音が出るという場合は、持ち方だけでなくスピーカーとの位置関係が関わります。こちらはハウリングの発生原因と解決方法で切り分け手順をまとめています。























