歌を歌っていて、
声が震えてしまう人は多いです。
ビブラートとは違って、
不安定で頼りなく聴こえるもの。
歌っている方も、聞いている方も
決して気持ちのいいものではありません。
そこで、今回は
声の震えについてお話します。
なぜ声が震えてしまうのか?
どうすれば直せるか?
この記事を読んで、
安定した歌声を手に入れましょう。
声が震える原因
喉が力んでいる
基礎的な発声が身についていないと
喉で歌ってしまいます。
また無意識のうちに
胸式呼吸になっている人もいます。
そうなると、
喉に力が入ってしまいます。
つまり、無理に力を入れて
声を出しているような状態です。
なぜ喉に力が入っていると
声が震えてしまうのでしょうか?
重いものを持った時のことを
想像してみてください。
重いものを持つと
手がプルプルと震えます。
これと同じ原理です。
息の量にムラがある
高い声を出そうとすると、
息の量が多くなる人がいます。
また歌っている中で、
息の量が変わる人もいます。
息の量にムラがあると、
歌声が震えてしまいます。
息の量を変えてリコーダーを吹くと
音は大きく震えます。
安定した声で歌うためには
息の量を一定にすることがカギです。
ストレス・緊張
声が震える原因でよくあるのは
ストレスや緊張です。
友だちの前で歌うのは
どうしても緊張するもの。
そうすると身体が
こわばってしまいます。
またストレスを感じていたり、
寝ていないことも原因になります。
健康的な生活を送ることは
上手く歌う上でとても大切です。
安定した声を出すためには?
ウォーミングアップ
緊張をほぐすためには
ウォーミングアップが一番です。
プロの野球選手も
ウォーミングアップを欠かさないです。
自分の実力を出し切るために
ウォーミングアップは必須です。
ウォーミングアップについて
詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
リップロール
また息のムラをなくすためには
リップロールが一番です。
リップロールという練習法は
とても有名で効果のあるものです。
既にリップロールを
知っている方もいると思います。
リップロールのやり方など
詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
ロングトーン
歌声を長く伸ばすテクニックを
ロングトーンと言います。
ロングトーンを練習することで
一定の高さを伸ばせるようになります。
ロングトーンについて
詳しく知りたい方はコチラをご覧ください。
声の震えは「4つのタイプ」に切り分けると対処しやすい
ひとくちに「声が震える」と言っても、起きていることは同じではありません。震えの正体を切り分けないまま練習を増やしても、原因と対処がかみ合わないので手応えが出にくくなります。
まずは、自分の震えがどのタイプに近いかを見当づけてみてください。実際には複数が混ざっていることも多いので、「いちばん強く当てはまるもの」から手をつけるのがおすすめです。
| タイプ | 起きやすい場面 | 震え方の特徴 | 最初に試すこと |
|---|---|---|---|
| 緊張タイプ | 人前・本番・録音ボタンを押した直後 | 1フレーズ目がいちばん揺れ、歌い進むと落ち着くことがある | 息を吐く時間を長くする・体をゆるめる |
| 息の支え不足タイプ | フレーズの後半、ブレスが足りないとき | 語尾に向かってだんだん揺れが大きくなる | 息を一定に吐く練習・ブレスの位置を見直す |
| 力みタイプ | 高い音・大きい声・伸ばすところ | 細かく速い震え。喉やあごに力が入っている感覚がある | 音量を落として同じフレーズを歌う |
| ビブラートの揺れ | 伸ばした音の後半 | 揺れの幅と速さが一定で、自分で止められる | 問題なし。止められるかを確認する |
緊張によるものは「震えを止める」より「息を長く吐く」
人前で歌うときや、録音の赤いボタンを押した直後に声が揺れるのは、多くの人が経験することです。このとき、震えそのものを力ずくで止めようとすると、かえって体に力が入って揺れが大きくなることがあります。
やることを一つに絞るなら、吸うことではなく「長く吐くこと」に意識を向けてみてください。歌う前に、口をすぼめて細く長く息を吐く。これを2〜3回繰り返すだけでも、体のこわばりがゆるみやすくなります。緊張そのものへの向き合い方は本番で緊張しない方法で詳しくまとめているので、本番前に読んでおくと落ち着いて臨みやすくなります。
息の支えが足りないときは「フレーズの後半」で揺れる
フレーズの入りは安定しているのに、語尾に向かってどんどん揺れが大きくなる。この場合は、息が足りなくなっている可能性が高いです。残り少ない息をしぼり出そうとして、お腹や喉に力が入り、その力みが声の揺れとして出てきます。
対処は練習より先に「設計」です。そのフレーズをどこまでで区切るか、どこで吸うかを決め直すだけで、震えが消えることは珍しくありません。息の使い方そのものは「息の支え」・「声の支え」とは結局、何なのか?で、吸う位置の考え方とあわせて確認しておくと整理しやすくなります。
音を保とうとする力みは「細かく速い震え」になりやすい
高い音や大きい声を出そうとして、音程を落とさないように支えようとする。その「保とうとする力」が、細かく速い震えになって出てくることがあります。息の支え不足の震えがゆっくり大きくなるのに対し、こちらは最初から小刻みなのが見分け方です。
このタイプは、力を足すのではなく引くほうが早いです。同じフレーズを、聞こえるか聞こえないかくらいの音量で歌ってみてください。小さくすると震えが消えるなら、力みが原因だと考えてよいでしょう。力を抜く感覚のつかみ方は脱力して歌うコツにまとめています。
ビブラートとの違いは「自分で止められるか」
揺れているのは同じでも、ビブラートと震えは別物です。判断の基準はシンプルで、自分の意思で止められるかどうか。止めようとしても揺れが残るなら震え、止めたいときに止められて、出したいときに出せるなら、それはコントロールされた揺れです。
もうひとつの目安は、揺れの規則性です。ビブラートは幅と速さがそろっていて、聴いていて心地よさがあります。震えは幅も速さもバラバラで、音程の芯がぼやけて聴こえます。揺れを「意図した表現」に育てていく方向に進みたい人は、3種類のビブラートの使い分けと出し方と練習方法もあわせてどうぞ。
場面別・声が震えるときの対処
同じ人でも、震える場面は限られていることがよくあります。「どこで震えるか」がわかると、練習の的が絞れます。
人前・本番で震えるとき
本番だけ震えるなら、発声の技術より、体と段取りの問題であることが多いです。歌い出しの直前に大きく吸い込むと、胸のあたりに力が入りやすくなります。歌う直前は「吸う」より「吐き切っておく」ほうが、体が自然に息を取り込んでくれます。
また、1曲目の1フレーズ目は誰でも揺れやすい場所です。選曲の段階で、いきなり伸ばす音から始まる曲を避けておくと、立ち上がりで崩れにくくなります。
録音・宅録で震えるとき
宅録では、「うまく録らなければ」という意識と、ヘッドホンから返ってくる自分の声の両方が緊張の材料になります。返しの音量が大きすぎると、自分の揺れが必要以上に気になって、さらに力が入る悪循環になりがちです。
- ヘッドホンの音量を少し下げ、伴奏を相対的に大きくする
- 本番のつもりで一発録りせず、通しで数テイク録ってから選ぶ
- 録音の頭に、捨てるつもりの1テイクを必ず入れる
「1テイク目は捨てる」と決めておくだけでも、力の抜け方が変わります。録ったものを聴き返して直していく手順は録音でセルフ添削するやり方で解説しています。
ロングトーンだけ震えるとき
伸ばすところだけ震えるなら、原因は緊張ではなく息と力みの側にあります。伸ばしている間、声を「押し続けよう」としていないか確認してみてください。伸ばす音は、出し始めより後半のほうが息を節約できるように配分すると安定しやすくなります。
伸ばす音そのものの練習はロングトーンを綺麗に響かせる練習法とコツにまとめてあります。
その場でできる応急処置
歌う直前や、歌っている最中に「まずい、揺れている」と感じたときの手当てです。根本解決ではありませんが、その1曲を持ちこたえるには十分役に立ちます。
- 肩を上げて、一気に落とす。2〜3回繰り返すと、首と肩の力が抜けやすくなります。
- 息を細く長く吐く。吸うことは意識しません。吐き切れば、体は勝手に吸います。
- あごの力を確認する。奥歯をかみしめていたら、指1本分ゆるめます。
- 音量を一段下げて歌い出す。大きく出そうとするほど揺れやすくなります。
- 揺れた1音をあきらめる。直そうとして次の音まで崩すより、次のフレーズで立て直すほうが、聴いている側には自然に聴こえます。
歌っている最中に崩れたと感じても、そこで立ち止まらないことが結果的にいちばん自然に聴こえます。
震えにくい声をつくる、長い目で見た練習
応急処置と並行して、震えにくい土台を作っていきます。どれも短時間で終わるものなので、練習メニューの前半に組み込むのが続けやすい形です。
息だけを一定に出す
声を出さず、「スー」という息の音だけを一定の強さで20〜30秒吐き続けます。途中で音が太くなったり細くなったりするなら、それがそのまま声の揺れになっていると考えられます。手のひらを口の前に当てて、当たる息の強さが変わらないかを確かめると、変化に気づきやすくなります。
小さい音で伸ばす
いつもの半分以下の音量で、同じ音を10秒伸ばします。小さい音は「押して」出せないので、支えの粗が出やすい練習です。小さい音で安定して伸ばせるようになってから、少しずつ音量を戻していきます。
揺れを自分で作ってみる
意図的に、ゆっくり大きく揺らしてみます。次に、速く細かく揺らしてみます。最後に、まっすぐに伸ばします。この3つを自分で切り替えられるようになると、揺れが「勝手に起きるもの」から「出し入れできるもの」に変わっていきます。
毎回、録って確認する
震えは、歌っている本人の感覚と、実際に録れている音がずれやすい現象です。「震えた気がする」と思ったテイクを聴き返すと意外と揺れていない、逆に自信のあったテイクが揺れている、ということが起こります。スマホでかまわないので録って確認する習慣をつけると、直すべき場所が具体的になります。
ここまでの練習は、まとめて15分ほどあれば一周できます。歌う前のウォーミングアップに続けて組み込んでおくと、忘れずに続けやすくなります。
なお、体調がすぐれないときや、声を出すこと自体につらさを感じるときは、練習を続けずに休んでください。無理をして回数を重ねても、安定した声には近づきにくくなります。

























