この記事では自分でできる正しい発声練習の方法を
お伝えしていきます。
この記事を読めば、発声練習の方法に関して
迷うことがなくなります。
特に初心者の人は自分で考えて練習した結果、
間違った癖が身についてしまうことも多いので
今回の内容はすごくオススメです。
ぜひ参考にしてくださいね!
発声練習で得られる効果
発声練習で得られる効果はたくさんあります。
- 音域を広がる
- 声量を上がる
- 声の持続力がアップ
- 声を自在にコントロールできる
- 滑舌がよくなる
- 声が通るようになる
- 喉を痛めにくくなる
主なものでこの7つが挙げられ、
普段の練習に取り入れることで
かなりの恩恵を得ることができます。
プロのシンガーの方はこれを理解しているからこそ、
毎日行っているのです。
発声練習を行う前にすべきこと
正しい発声練習を行う前に、準備を整えましょう。
以下のことについて、お伝えしていきます。
- 正しい姿勢を作る
- 腹式呼吸について
- 喉を開く
- ウォーミングアップをする
いずれも発声練習においてすごく重要な内容なので
しっかりと読み進めて実践してみてください!
正しい姿勢を作る
どんなスポーツにも正しいフォーム
というものがあります。
歌は自分の体を使って音を鳴らすわけですから
ある意味スポーツと同じですよね。
歌を歌うための正しい姿勢の作り方を
身につけていきましょう。
正しい姿勢の作り方は
以下の手順を確認してください。
- 体の無駄な力を抜く。
- 両足を軽く開き、重心を真ん中にする。
- 腰を入れて背筋を真っ直ぐにする。
- 肩が上がらない程度に胸を起こす。
- 視線は前か少しだけ上を見る。
姿勢を正しく保つことで、力まずに歌え、
余裕のある堂々とした歌声になります。
あなたの好きなアーティストや歌が上手い人の
姿勢を思い出してみてください。
その人たちは堂々としていてどこか余裕が
あるように見えますよね。
姿勢を正して、堂々とした印象を作ることで
歌声が自信に満ちたものになります。
正しい発声をするために、まずは正しい姿勢を
身につけておきましょう!
腹式呼吸について
歌う際は基本的に腹式呼吸で発声をするべきです。
腹式呼吸で歌うことで、無駄な力みが取れて
安定した声量を保つことができます。
無理な歌い方をして喉を壊してしまわないように
発声練習の前に腹式呼吸について理解しましょう。
腹式呼吸というと、お腹を引っ込めたり出したりする
イメージを持つ方が多いですがそうではありません。
腹式呼吸は横隔膜呼吸とも呼び、横隔膜が付着している
肺の下部全体を効率的に膨らませることを指します。
表面的にお腹を動かすことに気を取られないように
注意しながら取り組んでくださいね。
腹式呼吸は以下の手順に沿って行います。
- 正しい姿勢で立つ。
- 肩を上げずに息を吸う。
- ため息を吐くように息を吐く。
息を吸う時は自然と入ってくる空気を意識して、
無理に大きく吸い込まないように注意しましょう。
ウォーミングアップの方法
発声練習する時はウォーミングアップをして
体をほぐしておきましょう。
ウォーミングアップをすることで、喉の能力を
最大限に発揮しながら練習ができます。
手順①: 首をゆっくり回す
息を吐きながらゆっくりと大きく首を回しましょう。
グリグリと力を入れて回すのではなく、首の力を抜いて
頭のてっぺんで大きな円を描くように回してください。
右回りに10回、左回りに10回行ってください。
手順②: 肩の力を抜く
息を吸いつつ肩をゆっくりと上げ、胸を張ります。
肩を上げきったら5秒ほどキープして一気に息を吐き、
肩をストンと落としてください。
3回ほど行なって、上半身をリラックスさせましょう。
手順③: 身体を伸ばす
背伸びで身体を伸ばしましょう。
左右にも倒して身体の側面も伸ばしてあげてください。
次に腰に手を当てて、後ろに反って背中も伸ばして
あげましょう。
手順④: 顎をマッサージする
顎が固いままだと、気持ちの良い発声はできません。
口を開けると上顎と下顎の接合部分に
くぼみができます。
※手で頬を触りながら
口を開ける動作をすることで確認できます
そこに指を当てて、軽く動かしながら
マッサージをしましょう。
口を開ける時は大きな口を開けようとせず、
自然と開くくらいで大丈夫です。
手順⑤: 喉仏のマッサージ
喉仏の左右に指を当てて、
優しくマッサージしてください。
力は入れないようにしてください。
喉仏はとても繊細な部分です。
これらのウォーミングアップを必ず行いましょう。
やるかやらないかでは、声の伸びが全然違います。
身体が固まったままだと、無理な力みにより
喉を壊してしまう原因にもなるので気をつけましょう。
具体的な発声練習
具体的にやるべき発声練習を解説していきます。
お伝えする内容は以下の通りです。
- リップロール
- タントリル
- ロングトーン
- ドッグブレス
- ハミング
- 音階練習
- 滑舌練習
リップロール
唇の力を抜き、軽く閉じながらプルプルと
唇を鳴らすのがリップロールです。
腹式呼吸で吸い込んだ息を、一定量吐き続ける
トレーニングとして定番の発声練習です。
5秒ほど継続できるように練習しましょう。
上手くいかない人は唇の脱力ができていません。
唇に力を入れ過ぎず、適切な唇の閉じ具合を
確認しつつ行なってみてください。
慣れてきたら好きな楽曲の音程をリップロールで
なぞってみてください。
強制的に腹式呼吸で息を吐くことになるので、
すごく発声の練習になります。
タングトリル
タングトリルは俗に「巻き舌」と呼ばれるもので、
以下の手順で出すことができます。
- 口を少し開ける
- 舌を上顎(上の歯の裏側あたり)に置く。「ラ」や「ル」と発音するときの位置ぐらい
- 舌ををリラックスさせる
- 「ラ」や「ル」と発音する感じで息を吐いて舌を震わせる
下記のような効果が期待できるため、
ぜひ取り入れましょう。
- 舌のリラックス
- 裏声がきれいに出るようになる
- 高音と低音のブレがなくなる
- 正しく音程が取れるようになる
- 喉を開く練習になる
また、人によっては難しい人も
いるかと思いますので、
そのような方は下記も参照してみて下さい。
ロングトーン
「あー」と同じ音程を伸ばすのがロングトーンです。
一定の息を吐き、声量を変えずに発声する
意識を持って取り組んでくださいね。
声の大きさは、普段自分が歌を歌うぐらいの
音量でトライしましょう。
10秒ほどキープすることを目標に発声しましょう。
何度も繰り返すと肺活量もアップし、真っ直ぐ伸びる
声が手に入る発声練習になります。
ドッグブレス
息を「ハッハッ」と細かく吐く発声練習を
ドッグブレスと言います。
歌の中で細かく腹式呼吸でブレスをとる
練習になります。
まずは30秒ほどドッグブレスを
繰り返してみてください。
慣れてきたら1分にチャレンジしてみましょう。
お腹に手を当てて、お腹が自然に動いているのを
確かめつつ行いましょう。
この練習は酸欠になりやすいので、
キツいと感じる場合は時間を短縮しても大丈夫です。
動画でも解説していますので、
こちらも参考にしてみて下さい。
ハミング
ハミングとは鼻歌のことだと考えてください。
鼻歌は誰もがやったことがあると思いますが
声を鼻に響かせる練習にすごく効果的です。
鼻腔に声を響かせないと、ふくよかで大きな声は
作り出せません。
舌の先を下の前歯にくっつけて、舌の中間を
上顎に軽くつけてください。
その状態で「んー」と鼻に声を響かせるつもりで
ハミングしましょう。
ビリビリと鼻のあたりに振動を感じられれば
正しくハミングできていることになります。
この時、上顎に付けた舌が力んでしまわないように
十分に力を抜いて行うことが大切です。
ハミングが難しく感じる方は
下記の記事も参照してみて下さい!
音程練習
音程を正しくとる練習をしていきましょう。
やり方は無数にありますが、誰にでも取り組める
シンプルな音程練習をお伝えします。
音程練習をする時は必ずチューニングの合った
ピアノを一緒に鳴らしながら練習しましょう。
まずは1秒ずつで「ドレミファソラシド」を順に
発声していきます。
次に2秒ずつで「ドレミファソラシド」と発声。
その次は0.5秒ずつで発声といった形で、音階は
「ドレミファソラシド」のまま符割りを変えて
発声をしていきましょう。
最終的に0.25秒ずつでも簡単に発声できるようになると、
音程をとるのがかなり楽になると思います。
あと音階の練習をする時は、自分の声を録音して
客観的に自分の音程を聴くことが大切です。
発声をしている最中は、自分の音程が合っているのかが
分かりにくいので録音も必ず行いましょう!
YouTubeなどに音階練習の音源もあるので、
それに合わせての練習を録音するのも効果的です。
滑舌練習
滑舌が悪いだけで、
リズム感も悪く聞こえますし、
歌詞の良さをリスナーに伝えることができません。
発声とは若干毛色が違いますが、
滑舌が良くなれば、それは歌の上手さに直結します。
いくつか方法がありますが、
歌い手部では「外郎売」というやり方を推奨しています。
下記の記事をご参照ください。
【番外編】声を出さずにできる発声練習
自宅での練習となると、なかなか大きな声を出すのが
難しいという人もいるかと思います。
また、移動時間などの暇な時間も
可能な限り練習時間に当てたいという人もいるはずです。
- 姿勢を正すトレーニング
- 喉を開くトレーニング
- 腹式呼吸のトレーニング
- 表情筋のトレーニング
- 舌のトレーニング
これら5つのトレーニングは
声を出さなくともすることが可能です。
これらの練習によって、いきなり歌が劇的に上手くなる
ということはありませんが、歌の練習は
地道な練習の積み重ねです。
できる時にできる練習をたくさん積み重ねた
人ほど歌が上手くなります。
下記の記事にて声を出さずに練習する方法を
解説していますので、
気になる方はこちらの記事も参照してみて下さい。
【番外編】ストローを使った発声練習
また、ストローを使ってできる発声練習もあります。
- 声を出す際、喉が詰まって苦しく感じる時がある
- 高音を出すと喉が疲れてしまう
- 声が綺麗に響かない
- 音域を広げたい
上記のような悩みがある人は
是非トライしてみて欲しいです。
例えばストローをくわえて音階発声すると、
ほぼ一定の息の量で発声し続ける
練習をすることができます。
結果的に出せる音程に安定感が増したり、
ロングトーンなどの音程がブレなくなるのです。
そしてそれによってさらなる高音が
出せるようになったり、、、
と、ストローを使った練習は良いことづくめで、
やっておくと非常にお得です。
詳しくは下記の記事にまとめましたので、
ぜひチェックしてみて下さい。
まとめ
今回は正しい発声練習についての解説をしました。
まずは以下の、前準備をすることが大切です。
身体や喉を最大限に使えるようにするための準備なので
必ず行うようにしましょう。
- 正しい姿勢を作る
- 腹式呼吸を意識する
- ウォーミングアップをする
これらの手順を踏んだ上で、以下の発声練習に
取り組みましょう。
- リップロール
- タングトリル
- ロングトーン
- ドッグブレス
- ハミング
- 音階練習
- 滑舌練習
特別に時間を割かなくても、開いた時間にできる
発声練習ばかりなので毎日やりましょう。
正しい方法で練習すれば、必ずやっただけ上手くなり
歌うことがもっと楽しくなるはずです!