声が裏返らなくなる!!声区・換声点ってなに?

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「声が裏返って、恥ずかしい思いをした…。」
「裏声を出すと、声色が変になってしまう…。」

気持ちよく歌っていたのに、
声が裏返るとげんなりしますよね。

 

「どうせなら、キレイに高音を出したい。」
「高い声でも地声のような声色で歌いたい。」

誰もがそう思うはず。

 

そこで、今回は
声が裏返る原理についてお話します。

また、声が裏返らなくなり、
地声と裏声をなじませる練習法もお伝えします。

 

声区とは?

声区とは、身体の使い方で
分けられた声の種類のことです。

一言で「声」と言っても、
響かせる場所や声帯の閉じ具合が異なります。

 

チェストボイス、ミックスボイス、
ヘッドボイス、ファルセットなどがあります。

ほとんどの人は音域の合わせて、
声を使い分けています。

 

換声点とは?

声区が切り替わるポイントのことを
換声点と言います。

ボイトレをしている人でないと、
換声点をキレイに出すことは難しいです。

そのせいで、
声が裏返ってしまいます。

 

換声点をキレイに出せるようになって、
声区を行き来できるようになるべきです。

換声点をうまく越えられるようになると、
声も裏返らなくなります。

また、幅広い音域を
自然に出せるようになります。

 

声区融合とは?

換声点をなくすことを声区融合とも言います。

声区の間にある溝を埋めて、
声が裏返ったり、変わったりしない技術です。

チェストボイスにも、ミックスボイスにも
それぞれ適した音域があります。

 

また、ほとんどの歌は
チェストボイスとミックスボイスの両方を
使わないと出せないような音域で作られています。

すると、声区を切り替える際に
どうしても声が裏返ってしまうわけです。

そうならないために、
換声点をなくし、声区融合をする必要があります。

 

換声点をなくす練習法

換声点をなくして、声区融合をするポイントは
「慣れる」の一言に尽きます。

そもそも、換声点付近の声を出し慣れていないせいで
声が裏返っているわけで。

 

つまり、換声点付近の音を意識して出すことで
少しずつ裏返らなくなっていきます。

イメージとしては、
でこぼこの地面を慣らしていく感じです。

 

  • まず、「あー」と低い声を出します。
     
  • 少しずつ声を高くしていき、
    裏声に変わるポイントを探しましょう。
     
  • 換声点より少し低い声を出して、高くしていく。
    換声点より少し高い声を出して、低くしていく。
    という風に換声点を行き来しましょう。

自分の換声点を見つける手順

換声点は人によって位置が違うので、まず「自分のどこにあるのか」を特定しないと練習の的が定まりません。ピアノアプリかキーボード、そしてスマホの録音機能があれば、その日のうちに調べられます。

  1. ラクに出る低めの音から始める——「あ」または「お」で、無理なく出る中低音を1音伸ばします
  2. 半音ずつ上げていく——1音ずつ、同じ強さ・同じ母音で上げます。急がず、1音につき3〜4秒
  3. 変化が起きた音を記録する——声が裏返る、急に細くなる、力を入れないと出なくなる、音色が変わる。このいずれかが起きた音がひとつの目印です
  4. 同じことを下降でもやる——高いほうから下げてきて、切り替わりが起きる音も控えます。上りと下りで位置がずれることは珍しくありません
  5. 録音して聴き返す——歌っている最中の体感と、録音で聞こえる切れ目は一致しないことがあります。判断は録音を優先してください

「点」ではなく「帯」で捉える

換声点という言葉から1つの音をイメージしがちですが、実際には2〜4半音ほどの幅を持った「帯」として現れることが多いと言われています。日によって位置が半音ほど動くこともあります。ですので「自分の換声点はここ」と1音に固定するより、「このあたりが不安定な帯」と範囲でメモしておくほうが実用的です。

音名で記録しておくと後から比較しやすくなります。hiA・mid2Gといった表記の読み方や、自分の音域全体の測り方は自分の音域の調べ方・測り方にまとめています。

母音を変えて確かめる

同じ高さでも、母音によって切り替わりの起きやすさは変わります。一般に「い」「う」のような口の開きが狭い母音は比較的つなぎやすく、「あ」は難しくなりやすいとされます。「あ」で崩れる音が、「う」なら通るのであれば、声帯そのものより口の中の形が原因かもしれない、という切り分けができます。

換声点はどのあたりにある?——傾向として言われていること

位置には個人差が大きく、断定できるものではありません。ただ、声種ごとのおおよその傾向は指導の現場でよく共有されています。あくまで「自分の実測を解釈するための参考値」として見てください。

声種の目安換声点が現れやすいとされる帯備考
男性・低めの声(バリトン寄り)mid2D〜mid2F あたりチェストで押し上げると力みが出やすい帯
男性・高めの声(テノール寄り)mid2E〜mid2G あたり低めの声の人より上にずれる傾向
女性・低めの声(メゾ〜アルト寄り)mid2G〜hiA あたりサビ入りと重なりやすく目立ちやすい
女性・高めの声(ソプラノ寄り)hiA〜hiC あたり普段から高い側を使う人ほど上に出る傾向

表と自分の実測が合わなくても、問題があるわけではありません。声帯の長さや厚み、ふだん使っている音域、話し声の高さなどで位置は動きます。自分がどの声種に近いかを整理したい場合は自分の声のタイプ(声種)の調べ方が参考になります。

調べた結果はメモに残しておく

換声点の位置は、練習を重ねるうちに変わっていくことがあります。今日の測定結果だけ見ていると変化に気づけないので、日付・上りの位置・下りの位置・そのときの体調を1行でいいので残しておくのがおすすめです。数か月分たまると、「以前は毎回ここで裏返っていたのに、最近は通ることがある」といった変化が見えるようになります。感覚だけで判断すると、良くなった日と悪かった日の印象に振り回されやすいところです。

換声点が目立ってしまう原因

換声点があること自体は誰にでもあることで、問題なのは「そこで音がガクッと変わって聞こえる」状態のほうです。目立つ原因は、だいたい次の4つに分けられます。

原因聞こえ方の特徴対処の方向
チェストで押し上げている直前で音量が急に増え、その先で裏返る手前の音を弱く出す練習から入る
音量の設計がない切り替わりの前後で大きさが揃っていない帯の全域を同じ小さめの音量で通す
共鳴の切り替えが遅れる高くなっても口の中の形が低音のまま手前から少しずつ形を移し始める
息の量が急に変わるスカッと息が漏れる、または詰まるロングトーンで息の一定さを整える

いちばん多いのは「押し上げ」

換声点の手前で無意識に力を足してしまい、その勢いのまま上に行こうとして裏返る——これがもっとも多いパターンです。張り上げは力みが増えて音色も硬くなりやすいため、早めに整えておきたいところです。癖として身についてしまっている場合の直し方は張り上げ発声を治す方法で詳しく扱っています。

また、上りだけでなく下降で崩れる人も一定数います。高音から降りてくるときに音がこもったり、急に太くなったりするケースです。上りだけを練習していると見落としやすいので、下降のスケールも同じ回数だけ通しておくと安心です。

つなぎ目をなめらかにする練習の順番

「慣れる」ためのメニューにも順番があります。負荷の低いものから積み上げると、換声点の帯を通る回数を安全に増やせます。

段階練習ねらい
1リップロールで帯をまたいで上下する声帯まわりの力みを減らしたまま通過する
2ハミングで同じ音域を上下する響きの位置を保ったまま移動する感覚をつかむ
3「う」「い」など狭い母音でスケール母音の助けを借りてつなぎ目を薄くする
4小さい音量で「あ」に広げるいちばん崩れやすい母音を弱い音量で通す
5曲のフレーズに当てはめる実際のテンポと歌詞の中で保つ

「弱く出す」ができるかが分かれ目

換声点まわりの練習では、大きく出すより小さく出すほうが難しいのが普通です。小さい音量で帯を通せるようになると、そこから徐々に音量を足していく余地が生まれます。逆に、大きい音量でしか通れない状態のまま曲に持ち込むと、サビだけ声が変わってしまう、という結果になりがちです。

地声と裏声の行き来そのものを整理したい場合は裏声と地声をなめらかに切り替えるコツを、うまくいかない理由がどこにあるかを絞り込みたいときはミックスボイスが出ない原因は4タイプの診断が役立ちます。

曲の中では「キー」も選択肢に入れる

練習と並行して、実践側でできることもあります。歌う曲のサビが自分の換声点の帯とちょうど重なっていると、どれだけ練習しても苦しいままです。キーを1〜2つ動かすだけで、山場が帯から外れることがあります。ごまかしではなく、自分の声に合わせて曲を整えるのは普通の作業です。合わせ方は自分に合うキーの選び方にまとめています。



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